もしもビートルズが存在しない世界だったらという映画「YESTERDAY」を見ました。
やっぱりビートルズの楽曲は素晴らしく、そして映画では78歳になったジョンレノンが「幸せになる秘訣を知りたいか?愛する女に愛を伝え、嘘をつかずに生きることだ」と言っていました。
なかなか言えないこんな言葉もジョンレノンなら許されるわけです。
ジョンレノンがもし生きていたなら、こんな時代にどんな歌を書いたんだろう、と想像してみるとワクワクします。
『 道標 』
おばあちゃんのぽたぽた焼きは安定の美味しさですが、小袋の裏に書いてあるおばあちゃんの知恵袋が楽しみのひとつでした。
「タクシーに乗るときは左側に荷物を置けば忘れない」と書いてあったことを覚えています、当時タクシーなんて乗らない小学生だった私も「確かに、、」と妙に納得していました。
そしてその「おばあちゃんの知恵袋」はいまは無くなり「みんなの知恵袋」に変わったようです。
あれはおばあちゃんだから良いのになぁ、わかってないなぁ。
自分では抱えきれないような問題が起こったときに、あの人ならどうするだろう?と考えるような人は誰にも1人や2人はいる気がします。それは父親であり母親であり、教師や上司や友人かもしれません。
そういうときには何が正しいか何が間違えなのかを知りたいわけではなく、たとえ間違えたとしても自分が納得する答えが知りたいのかもしれません。
どっちが得かどっちが損か、それだけで全ての生き方を決めていくのはなんだかつまらない、一度きりの人生なのに。
そんな無意識に意識してしまう道標みたいな人が、生きていくためには必要だと思います。
『 あの人に聞いてみたい 』
こんなコロナの時代だからこそ色々な方から話を聞いてみたいと思っています。それは同じ状況であっても人によって感じ方や考え方が違うからです、そこにはギャップがあり救いがある気がします。
感染症の専門家だけじゃなく、子供から大人まで色々な人に聞いてみたいです。
今回のコロナでは情報がありすぎて迷ったり困ったり、そして便利だと信じこまされてきたものが、実はあまり役にたたなかったり、物知りになり分かったような気になっていたつもりが全く分かっていなかったり、、、道を知っているのと道を歩いたことがあるのとは違うということを思い知らされました。
そんな中にあってより大切なことは実体験だとも感じました。やっぱり経験というのは思っていた以上に価値があるし生きてきた経験はとてもネットには載せきれないほどの情報量があります。
色々な困難を乗り越えながら、地に足をつけて一歩ずつ歩いてきたリアルな暮らしの中には、こんな答えがない時代を乗り越えていくヒントがあると思っています。
コロナが世界中でパンデミックをおこしている最中、英東部ベッドフォードシャーに住む第2次世界大戦で従軍したトム・ムーア退役大尉は、新型コロナウイルスとの闘いで最前線に立つ医療従事者らを支援しようと、NHS(国民保険サービス)に1000ポンド(約13万円)の寄付金を募るキャンペーンを開始しました。
4月30日に100歳の誕生日を迎えるその日までに自宅の庭を100往復すると宣言したムーアさん、歩行補助器を使いながら庭を往復するムーアさんの姿をニュースで見た人も多いはずです。
同じようにこの姿を見た世界中の人から3890万ポンド(約51億円)もの寄付が集まったとのことで、この出来事が映画になることも決まったようです。
何がこんなにも世界中の人の心を動かしたのか、理屈や言葉だけでは伝わらない何かがあの短い動画にはあったはずです。
生きている間は誰もがいつも何かの途中です、止まっているようで止まることはありません。
そんな慌ただしい日常に疲れてしまったときに、綺麗な見栄えだけのつくりものの言葉より、長い時間を過ごしてきたその経験から生まれたシニアの方から出る何気ない言葉には、人を元気にしたり、その言葉に救われたりすることがあります。
こんなときだからこそ、シニア世代の方が困難を乗り越えてきた話を聞かせていただきたいです。その話がどこかの誰かを元気にしたり、癒やしたり、イギリスのムーアさんのように世界を動かしたり、そんなことが出来たら素敵だなぁとよく思っています。
大切な試験の前とか、重要なプレゼン、雨の中になかなか来ないバスを待っているとき、そんなときにスマホでシニアの方の短い動画を見て、少し楽になったり、元気をとりもどしたり、いつかそんなことができたら素晴らしいし、生きてきた経験には想像以上にもっと価値があるんじゃないかと思っています。
というかそんなことをちゃんとちゃんとでやりたいと思います。