『 片想い 』

最近Spotifyが擦り切れるぐらい聴いている歌が『片想い』です。

 

『片想い』は恋愛の歌ではなくて、”生き方”の歌です。

好きなことだけをやっていては生活がままならない、でもただ生きているだけでは心がままならない、そんな歌です。

そりゃそうなんですが、どう生きていきたいかということに関しては誰もが片想いで、誰もが両思いになるようように頑張っているんだなぁとも思います。

 

シニア世代のトランプさんの言動に世界中が振り回されています。

フジテレビと大谷選手のニュースばっかりだったテレビが、一転トランプ政権の高関税政策の話題で持ち切りです。

アメリカだけを良くすることなんて出来るわけないですが、近年世界中で起こっていた自国中心的な考え方は今回の件でより一層強まっていくような気がします。

ミツバチの世界では働きバチは女王バチの為に自分の一生を捧げるわけですが、それは女王バチの為に自分を犠牲にしているように見えますが、結果的には働きバチの遺伝子を増やし途絶えないようにすることに繋がっています。

遺伝子は自分自身のコピーをつくることによって生きながらえていくわけですが、その目的のためには遺伝子は利己的にふるまったり、利他的にふるまったりしながら命を繋いでいる、分厚くてひいてしまったリチャード・ドーキンスの著書『利己的な遺伝子』にはそんなことが書いてありました。

自分勝手な遺伝子は強いように思えますが、実際には淘汰されて、相手本位の遺伝子が結果的には生き残る、そのことをわかっていながらあえて利他的にふるまう、それは利己的だともいえるんだと思います。気絶するほど長い生存競争で生き残った遺伝子は優しくもあり計算高くもあるということなんでしょうか。

体は遺伝子を乗せた乗り物で、遺伝子は体を乗り捨てながらそのコピーを繋いでいくわけですが、その中には“ミーム”も含まれるんだそうです。ミームとは文化的な情報の基本単位で言語や、音楽、習慣、ファッションなども含まれ、そういったものも人から人に伝わることで変化しながら進化していくようです。果たしてミームは良くなっているのか、よく分からない問題です。

 

4月14日、総務省は2024年10月1日時点の人口推計を発表しました。去年の日本の総人口は、推計で1億2380万2000人でした。これは前の年より55万人減り、14年連続の減少となり過去最大の減り幅となっているようです。

外国人を除いた日本人の人口で見ると、1億2029万6000人で、前の年と比べて89万8000人減っていて、一方外国人は前の年から34万7000人増えて、350万6000人となり、過去最多となりました。

総人口を年齢区分別にみると、65歳以上が3624万3000人で、1万7000人増え、総人口に占める割合は29.3%と過去最高となりました。75歳以上の人口は、2077万7000人で、70万人増え、割合は16.8%で、これも過去最高となっています。

一方、15歳未満の人口は、1383万人で、前の年から34万3000人減り、総人口に占める割合11.2%で過去最低となりました。

また15歳から64歳の「生産年齢人口」は7372万8000人で、前の年より22万4000人減り割合は59.6%となりました。

人口減少が進み、少子高齢化が進み、外国人が増え、働き手が不足していることがより浮き彫りになった推計です。

 

そんな中、4月からは育児・介護休業法の改正が段階的に施行されるようです。

例えば育児に関しては予防接種や健康診断、病気やけがでしかとることができなかった子供の看護休暇が感染症に伴う学級閉鎖や入園(入学)式、卒園式などでも取れるようになったり、介護においては【週の所定労働日数が2日以下で、継続雇用期間6か月未満】は除外の対象だった介護休暇ですが、4月からは【継続雇用期間6か月未満】という部分がとっぱらわれて【週の所定労働日数が2日以下】だけが除外対象になるように変わります。

仕事と育児・介護を両立できるようにそんな政策が少しでも増えることはいいことですが、ただでさえ大変な状況で、さらにそこに物価高騰が続き、ガソリンや米も値下がりする気配すらないことを考えると、そりゃあ子供を産んで育てるのも不安になるのは仕方ないことだと思います。

暗闇の中では飛ぶ虫が光に集まってくることがありますが、あれは光が好きで集まっているのではなく、虫は太陽や月などからの光に対して、背中を向けて飛ぶことが正常な飛行姿勢になるようです。

ところが人工的な光に対しても同じように飛ぶので方向感覚を失って、光に向かってぶつかったり集まったり、虫取り機で死んじゃったりするんだそうです。

暗い時代には光が必要だと思います、衣食住の生活が大切なことは当たり前として、それとは別に好きなことだったり、生きがいだったり、うまくいくかいかないかより、どう生きていきたいのか、そんな生き方が小さな光になるような気がしています、そしてそれがないとままならないと最近強く感じています。

働き手の少ない少子高齢化の長生きの時代には、健康でいれる時間を少しでも増やすことは大切です、ただそれは目的ではなく何歳になっても自分の思うように生きることのためであるべきだとも思います。年齢を重ねても好きなことに取り組む姿はきっと暗い社会を明るくしてくれるはずです。

 

冒頭の『片想い』という歌はSUPER BEAVERというバンドの曲です、今年が結成20周年で、今月さいたまスーパーアリーナで行われたライブはTHE YELLOW MONKEYとの“対バン”でした。

売れない時間が長いバンドで、そんな時期に聞いていた憧れのバンドと同じステージで演奏する日が来るとは思ってもみなかったと言って、この歌を歌っていました。

その憧れのバンドのボーカルは「バラ色の日々は、満たされた日々じゃなく困難に立ち向かっている、もがいている日々なんだと気がついた」とMCで語っていました。自身の病気の経験やこれまでの経験を踏まえての言葉には深みがありました。

やっぱり飛んで火にいる夏の虫みたいに頑張りたいと思います。

 

『 20 』

A型は几帳面でB型は適当、O型はマイペースでAB型は変わり者

そんな血液型によって性格が違うみたいな話は大嘘みたいですが、血液型によってなりやすい病気があるのは嘘じゃないようです。年末年始の番組でやっていました。

こういう時は自分の血液型しか見ない訳ですが、AB型は感染症にかかりやすいとのことでした。

そして12月31日にAB型の長男がインフルエンザにかかり、1月2日にAB型の私も感染しました。元旦から予約していた山梨のキャンプ場も、準備していた新しいキャンプ用品も使うことが無くなり、ずっと寝たきりの正月を過ごしました。

そして布団に入りながら「2025年星座と干支と血液型による最強運勢」を見ていると天秤座の卯年のAB型は576番中の7位でした、ほんまかいな。

年末年始にやっている病院は少なく、そしてインフルエンザの大流行もあり、車で少し離れた病院に行くと午前中で受付が終了していました。

どうしたものかと調べていたら『ファストドクター』というものを見つけました。オンラインでドクターに診察をしてもらい薬を処方してもらえるサービスです。

長男はスマホで予約して3時間後に診察を受けることができました、あいにく検査キットが手に入らずインフルエンザの薬はもらえませんでしたが、解熱剤を出してくれました。ベッドでスマホを見ながら会話して薬がもらえるのはこの時期とてもありがたかったです。

そして長男は成人式です、あいつが20歳なんてびっくりですが、早いもんです。

今から20年前、2005年、平成17年は国内では自民党が郵政民営化を掲げて衆院選を圧勝し、ホリエモンがテレビ局を買収しようとしたり、兵庫県の福知山線で107人がなくなる悲惨な脱線事故がおこった年でもありました。

また新語・流行語大賞は『小泉劇場』やホリエモンの『想定内』、あとは『クールビズ』とか、20年たっても意味が分からない『フォーー!』なんかが流行した年でもあります。

海外ではロンドンやエジプトなど世界中で同時爆弾テロが相次ぎ、鳥インフルエンザが東南アジアで猛威を振るい、ガザからイスラエル軍が撤退し軍事占領が表向きには終結した年でした。

例えばガソリンはリッター125円で、円相場は1ドル104円でした。そして総人口に占める高齢者の割合、つまり高齢化率は2005年に初めて20%を超えました、ちなみに現在は29.3%。

そして当時の成人を迎える人口は150万人程度だったのが現在は114万人とこの20年でも大きく少子高齢化は進んでいます。

介護に携わる介護従事者が当時が108万人で2023年には212万人に増え、要介護(要支援)認定者数も108万人が2023年には708万人に、認知症患者は32万人だったのが2022年には443万人にまで増加しています。

改めて時間の流れの早さと、時代が大きく変わってきていることを感じます。日々の暮らしはどうしても目の前のことにだけに意識がいってしまいがちです、ときには大きな流れを認識することも大切なんだと思います。

 

寝たきり正月に、生物学者の福岡伸一先生の動画を見ていました。孤独のグルメを見るよりは頭が良くなった気がします。

地球上の生物の長い歴史を振り返ると、急速に繁栄した種は急速に衰退してしまうようです、人間も例外ではなく1億年先の生物にとっては、人間はただの化石の一つになる、地球の長い歴史から見ると人間の歴史は単なる1ページにすぎないということなんだそうです。

そして福岡先生からは「動的平衡」という言葉がよく出てきます、それは生命は絶えず分解と合成を繰り返している、止まっているように見えてもそれは幻で、人間の身体も止まることなく自らを壊しながら、つくり変えているというわけです。

川の流れのようにという感じでしょうか、良いも悪いも私たちは、ずっとその場所にいたいと思ったところでそれは出来ないようです。

そして『マップラバー』と『マップヘイター』という言葉もよく出てきます。

地図を好む人と地図を嫌う人です。どっちがいいのかは分からないですが、僕は生きていくうえで地図はあったほうが便利なんだけど、無くてもいいのかもしれないとよく思います。

たくさんのことがあった20年を考えると、大変なことやめんどくさいことが山ほどあって、どうでもいいことがそれ以上にあって、時々いいことが素晴らしいことがあったように思います。

あなたのおかげで楽しい20年間でした、これからも誰かを楽しい気持ちにさせてください。

 

 

『 誰と 』

知り合いの子供は3歳の女の子で、生まれてからちょくちょく会っていて、なんだか可愛いくて面白い存在です。

「うまい!」と言うと「美味しいでしょ!」と3歳児に注意されたり、お互い写真を撮るのが好きで遊びながら一緒に撮ったりしていますが、彼女の写真はとてもいい感じに見えます。

それは同じカメラでも、誰が撮っているのかということが大事なんだろうなと素人ながらに思います。

 

『 デジタル高齢者 』

闇バイトで高齢者宅に強盗が入ったり、農作物が盗まれたり、そんなニュースを見る度に治安が悪くなったなぁと、なんというかアンタッチャブルなところまで、来るところまで来たなぁとひしひしと感じます。

そんな日々の生活にも関わる選挙があり、自公連立政権が大きく議席を落としました。アメリカでも大統領選挙が行われて現在の民主党から共和党に政権交代となりました、詳しい理由なんて分からないですが、良くなるかどうかは分からないけど、いまを変えたいという想いがあったんじゃないかと思います。

有権者に占めるの65歳以上の割合が多い日本では “シルバー民主主義” と言われ高齢者に寄り添った政策や政党が支持を集めやすく、少数派の若い世代の民意が反映されにくい状況です。

選挙の行方を左右するメディアも、新聞やテレビなどのいわゆるオールドメディアから、YouTubeやTikTokやXなどから情報を得る方がシニア世代でも増えてきているようです。

デジタル高齢者マーケティングアナリストの原田陽平さんの著書『「シニア」でくくるな!壁は年齢ではなくデジタル』によるとシニア世代の方がどのような情報メディアを見ているかということが書いてありました。

1位がテレビで93.7%にもなり推定利用人口が4082万人、2位が新聞で56.2%、3位がLINEで39.5%だとのことでした。そして注目されるのはYouTubeが25.7%、1120万人の方が見ているようです。これは65歳以上の4人に1人がYouTubeを見ているということになります。

どこにいても、好きなものを、放送時間に縛られずに見ることができるYouTubeは確かにテレビよりは使い勝手がいいですもんね。今回の選挙あたりからよりテレビや新聞以外の影響が強くなっている気がします。話題になっている故郷の兵庫県知事選も注目しています。

またスマホやPC、タブレットの保有者は健康な人が多いということも書いてありました。健康とは要支援や要介護ではないという自立ということですが、デジタル高齢者であるほど、健康であるという傾向がデータからは読み取れるようです。

まあ、それはスマホを使っているから健康なのか、健康だからスマホを使っているのか、それはよくわかりません。

 

 

『 ロボット・ドリームズ 』という映画を観ました。スペイン・フランス合作のアニメーション映画で、登場するのは擬人化した動物達です。そして擬人化しているのにセリフは一切無しで、ナレーションすらありません。

主人公は犬で名前が “ドッグ” 。ドッグはひとりぼっちの淋しさから通販で友達ロボットを買い、共に暮らし始めます。

一緒に公園に行ったり、地下鉄に乗ったり、海水浴に行ったり、いつからかお互い無くてはならない存在になるのですが、幸せな時間は長く続かない、そんなほっこりするけど切ない映画でした。

内閣府の発表した令和4年版高齢社会白書によると65歳以上の一人暮らしは男女ともに増加傾向にあり、2020年には男性15.0%、女性22.1%。

さらに今月の12日、国立社会保障・人口問題研究所が都道府県別の世帯数の将来推計を公表しましたが、一人暮らしをする65歳以上の高齢世帯の割合は増え続け、2050年に32道府県で20%を超える見通しとなったようです。

今後は今まで以上にお年寄りの一人暮らしを狙った犯罪が増える可能性や、また医療や介護サービスなどが対応できるのかという課題があります。

 

ロボティクスとはロボット設計や制作、制御を行う「ロボット工学」のことですが、AIやモノをインターネットにつなぐIoTと連動することによって、ロボットが身近になりつつあります。

ファミレスでよく見かけるネコ型配膳ロボット「BellaBot(ベラボット)」は最初は物珍しさがありましたが、いまは当たり前の存在になってきました。

介護の総合サイト『介護アンテナ』によると介護の世界では様々なタイプのロボットがあるようです。

介護支援型ロボットは介護者の仕事をサポートするのが目的で、アシストスーツやパワースーツなど、介護者が身に着けてサポートをするロボット。

自立支援型ロボットは要介護者の歩行や排泄、入浴などの日常動作をサポートしてくれるロボット。

見守り型ロボットはセンサーによって要介護者の活動や夜間の睡眠の状態をモニターし、異常があったら介護者に知らせてくれるロボット。

そしてコミュニケーション型のロボットは人とコミュニケーションをとることを目的に作られていて、言葉を使って人と会話するタイプだけでなく、動物のようなロボットもあり、利用者の孤独をやわらげ、社会参画を促すことが期待されているんだそうです。

 

2020年に創業したスタートアップ・AgeWellJapan(エイジウェルジャパン)では大学生を中心に「高齢者とコミュニケーションするアルバイト」を展開しています。

利用者は1時間5,000円程度で話し相手や、デジタル化で分からないことなど、様々なことを教わったりするようです。

テレビで取り上げていましたが、アルバイトの学生にはどうしたら高齢者の方が喜んでくれるねか、モチベーションをもってもらえるのか、など細やかな研修をしていました。

ある高齢者の方は「5,000円は高いとは思わない、孤独な高齢者も多いからと」と答えていたのが印象的でした。

デジタルに近づいていく人間と、人間に近づいていくデジタル、その先はどうなるんだろうと思います。気がついてみたら隣にいるのは人間じゃないかもしれません。

限られた時間をどう過ごすのか、誰と過ごすのか、それは同じくらい大切なことかもしれません。