『今度とおばけの共通点』

「今度とおばけは出たためしがない」そんな言葉を聞いたことがありませんか?

「今度食事でも行こうね」「今度は勉強するから」「今度こそダイエットする」などなど、これらに使われる「今度」は多くの場合実現されないことが多いとされています。面倒だったり忙しさにかまけて、行動に移さずにいることはありませんか?

 

■同窓会を半年に1度開催する理由

私の父は現在70歳を超えるのですが、半年に1度小学生時代の同級生との同窓会に参加しています。この同窓会、以前は2~3年に一度のペースで開催されていました。しかし、いつの頃からか、そのペースが1年に1度となり、そして現在は半年に1度になっています。

気の合う仲間と会う事は楽しい事ですから、別に半年に1度のペースで同窓会をしたって、何ら問題はないのですが、その同窓会の度に遠くからわざわざ来る人も多いわけで、そうしょっちゅうじゃ大変なのでは?と私は思っていました。

そこで、ある時父に「何故そんなにしょっちゅう同窓会を開くのか?」と聞いてみたのです。すると父はこう言ったのです。

「60歳を過ぎると病気なんかで入院したり、亡くなったりで一人また一人と参加人数が減ってくる。2~3年の間が空いてしまうと、その間に二度と会えなくなる友達もいるから、短いスパンで開催するようにした」

これは、同級生皆で決めた事なのだそうです。

 

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Photo by  nosha

 

「また今度会おう」つい社交辞令的に使ってしまいがちな言葉ですが、父たち同級生の間では、その言葉は決して社交辞令などではなく、とても重要な意味を持つ言葉として使われています。

同窓会が近くなると、父はとても嬉しそうにしていますし、参加して帰ってくると楽しそうにその様子を話してくれます。何歳になっても同級生と会う時には、学生時代に戻ったような気持ちになると父はよく言っています。そして毎回、次回の同窓会も元気に参加できるように頑張らなくちゃなと話しています。

同窓会は、父たち同級生にとって楽しいだけでなく、次に会うまでの時間健康に気を使い、楽しく元気に生きる励みにもなっているようです。

  • 会いたい人には「今度(いつか)」ではなく「今」会う

  • 観たいものは「今」観る

  • やりたい事は「今」やる

  • ごめんなさいやありがとうは「今」伝える

出来そうでなかなかできないこれらの「行動」。

皆様も、おばけと同様の出たためしがない「今度」と言う言葉を使うのではなく、実際に「行動」するための「今度」という言葉を使ってみるようにしてみてはいかがでしょうか。

 

『自立して過ごせる期間「健康寿命」を伸ばす』

チャントチャントプロジェクトでは「自立」「行動」「革新」というテーマで、シニアのライフデザインをしていくプロジェクトです。

今回のテーマは「自立」です。

 

■健康寿命=自立

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Photo by marcuzzo

近年、よく耳にするようになった「健康寿命」という言葉、皆様はご存知ですか?厚生労働省の健康日本21では、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。もう少しわかりやすく言えば、「介護を受けたり病気などで寝たきりになったりせずに、自立して健康に生活できる期間」ということです。

厚生労働省発表の最新健康寿命は「男性70.42歳」「女性73.62歳」となっています。

健康寿命を伸ばす事は、チャントチャントプロジェクトが掲げるものの一つ「自立」にとって非常に大切な事でもありますし、また、近年問題となっている介護費や医療費の削減や軽減といった意味でも重要です。

健康寿命を妨げる要因は、主に3つあると言われています。

  • 痴呆症
  • メタボリックシンドローム
  • ロコモティブシンドローム

これらの要因は、要介護となる大きな病気を招く原因となることが多いので、日頃から予防に努める必要があります。

こうした要因の予防につながり健康寿命を伸ばす方法として、加齢医学を専門とする順天堂大学大学院教授の白澤卓二氏が、「健康寿命を伸ばす10の生活習慣」というものを発表されています。

【健康寿命を伸ばす10の生活習慣】

  1. 食事は1日3回、朝食を抜かない
  2. 魚を積極的に食べる
  3. 「ベジフル7」(野菜5皿と果物2皿)
  4. 抗酸化物質を取り入れる
  5. お酒を飲むなら赤ワイン
  6. 腹7分目でカロリー制限
  7. 定期的、継続的に体を動かす
  8. 情報をアウトプットする
  9. ストレスは毎日解消する
  10. 今日の自分を記憶する

これら項目は一見すると当たり前のことばかりのように感じますが、これを毎日守る事ができるか?と聞かれたら・・・私だったら、無理ですと答えさせてもらいます(笑)

しかし、この当たり前のことこそが病気の予防に繋がり、健康寿命を伸ばし、自立のできる快適なシニア生活を送るには、最も大切なことなのです。

この10項目を大きく3つにわけると「食生活」「運動習慣」「前向きな気持ち」となります。これらと、「痴呆症」「メタボ」「ロコモ」の関係などについては、今後詳しくブログ内でもご紹介させていただきたいと思っています。

 

チャントチャントプロジェクトでは、自立したシニア生活を送るためのお手伝いや、様々な企画などをご提案させていただきます。

 

頼られるシニアに!「ひとつ屋根の下プロジェクト」 

チャントチャントプロジェクトでは「自立」「行動」「革新」というテーマで、シニアのライフデザインをしていくプロジェクトです。

今回は「革新」。頼られるシニアについてです。

 

■頼られるシニアのためのプロジェクト

さて、皆さんは「ひとつ屋根の下プロジェクト」というのをご存知でしょうか?このプロジェクトは東京・文京区のNPO法人、街ing本郷が進めているプロジェクトです。

その内容はというと・・・

一人暮らしの元気なシニアと遠方から大学に通う大学生をマッチングして、シニア宅の空き部屋を借りて生活し、共生するという取組です。

海外などではこうした異世代が共に暮らす「ホームシェア」というのが、珍しくない国もあると聞きますが、日本ではまだあまり浸透していないのではないでしょうか。

このプロジェクトを知った時、私は最初「若者がシニアを助ける、ボランティアのような活動なのかな?」と思いました。ところが、内容を読んでいくうちにその考えは間違いであることに気づき、また、反省をしなければと感じました。

なぜなら、このプロジェクトに参加されたシニアの方たちは、「誰かの助けを必要としているわけではない」元気な人ばかりで、逆に学生の面倒を見てあげることができる人が多いのです。

「シニア=手助けをしてあげなければ」ではなく、元気なシニアはたくさんいるのです。しかし、そのシニアの方々の活躍の場が少なく、結局は家から出る事も少なくなり、誰とも話をしないで過ごす日々を送らざるを得ない状況になっています。

このひとつ屋根の下プロジェクトは、こうした元気なシニアに活躍の場を提供することで、その結果引き籠りなどの孤独を防ぐ、痴呆症の予防、寝たきりなどの予防へのアプローチに繋がり、シニアの更なる元気を応援するものなのだと感じました。

誰かから頼られることは、心も体も元気にし、それが自然と介護予防に繋がっていくのだと思います。

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Photo by  Reinante El Pintor de Fuego

 

チャントチャントプロジェクトでも、こうしたシニアの活躍出来る場所の提供、シニアが元気に参加できる企画などをスタートさせていきたいと思っています。