『快適なシニア生活を送るために不可欠な「行動」』

チャントチャントプロジェクトでは「自立」「行動」「革新」というテーマで、シニアのライフデザインをしていくプロジェクトです。

さて、今回お届けするのは「行動」についてです。

■元気の秘訣

加齢にともない減少する「行動」

仕事柄多くのシニア層の方にお目にかかりますが、私がお目にかかったことのある中での最高齢の方は、なんと御年103歳です。女性の方なのですが、103歳であっても自宅から約1時間以上かかる道のりを、ご自身で電車に乗り、そしてご自身の足でしっかりと歩いてイベント会場までお越し下さいます。

なぜそんなにお元気なのか、その秘訣は何ですか?と聞いたことがあります。するとそのシニア女性は二つの秘訣を教えて下さいました。

まず一つは「粗食であること」

その方は冗談交じりに、「お金がないから美味しいもが食べられないのよ~」と笑っておられましたが、食事にはなるべく気を使ってシンプルな食事を心がけているとの事でした。

そしてもう一つが「動くこと」

とにかくジッとしていることが嫌いで、家の中にいても動き回っているそうです。散歩も毎日欠かさず、1時間以上は歩くとの事。90歳を過ぎてからこそやらなくなってしまったものの、それまではスポーツも好きでテニスや水泳なども続けておられたそうです。「動けるうちは動き続けたいわ」とその方はおっしゃってました。

■加齢にともない減少する「行動」

年齢を重ねるにつれて、「行動」する(または活動する)機会は減少傾向にあります。これは、例えば視力の低下や脳機能の低下、そして運動機能の低下などに起因するからだと言われます。

特に近年では、運動機能の低下によって行動が制限され、それが原因で痴呆症を招いたり、転倒して寝たきりになったりということが問題視されています。

しかし、年齢を重ねたからと言って、運動機能の低下が誰でも同じように起こるのかというとそうではありません。先にご紹介したように、100歳を超えても運動機能を維持されている、元気なシニアの方も多くいらっしゃいます。

元気に快適なシニア生活を送るためには、この「行動」の部分である運動機能を保つことは、とても重要な要因となります。

では、運動機能の低下を防ぐためにはどうしたらよいのでしょうか?

■運動機能低下を防ぐには

運動機能を保つために必要なのは、「運動の習慣を持つこと」だと言われています。文部科学省が毎年行っている体力・運動能力テストの結果を見るとわかるのですが、週一回以上の運動を行っている人は、運動習慣のない人に比べて運動能力の総合点が高いことがわかります。運動能力が高いからこそ、習慣的に運動ができるのでは?とも思えますが、習慣的に運動をしているからこそ、運動機能低下の予防がしっかりとできているとも言えます。

かと言って、今までに運動習慣のなかった人が、継続して運動を行うことは難しく、また、突然の激しい運動は身体への負担も大きく危険です。まずは近所へ買い物に出かける、友人を訪ねるなど、日常的な「行動」を増やし、慣れてきたら散歩やウォーキングを取り入れてみるようにするのがお勧めです。

また、地域によってはシニア向けの運動教室などを開催している所も多いので、そうしたところを利用してみる、さらに最近では大手スポーツクラブなどでも、シニア専用の施設を設けて、専門トレーナーによるプログラムなども増えていますので、そうした施設を訪れてみるのも楽しいかもしれません。

■運動機能を保つことは生活習慣病の予防にも

運動機能の低下は、肥満を招く原因ともなり、それがもとで高血圧や糖尿病、心疾患といった生活習慣病を引き起こす危険もあります。運動機能を保つことは、こうした病気のリスクを減らすことにも繋がりますので、積極的に運動の習慣をつけていきたいものです。

ただし、「運動をしなければならない!」と、そればかりを気にしていてはそれがストレスとなり、逆に身体を壊してしまうことも。まずは自分が出来る範囲の「行動」を見つけ、楽しみながら体を動かすことが大切ではないでしょうか。

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Photo by  chaysbc

チャントチャントプロジェクトでは、快適なシニア生活を送るためのお手伝いとして、シニアの方がもっと「行動」しやすいイベントなどの企画も考えていきたいと思っています。

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