先日、東京都目黒区にお住まいの皆様による「月光支苑しきなみ短歌会」にお邪魔をさせていただきました。
私は短歌というものが、五・七・五・七・七の31音からなる歌だということは知っていますが、知っているのはそれだけで、実際に短歌に触れる機会は初めてなので、短歌会とはいったい何をやるのか?そしてどういう会なのか?全く知りませんでした。
勝手なイメージとしては、「短歌」=「堅苦しい」、物静かに歌を披露する会なのかなと。ところが、お邪魔させて頂くとそんなイメージとは全く違い、明るく楽しそうな雰囲気で少々驚きました。
その日は短歌会に加え、講師の方の送別会を兼ねているということで、予め飲食店を貸し切っての開催でした。集合時間に続々と来場されたのは、中年期世代~シニア世代の方々総勢15名様。
進行役の方の合図により、まずは短歌会のスタートです。予め提出されていた短歌を1人づつ詠むところから始まります。その後、二人の方による「朗詠」。
私は初めてこの朗詠というものを知ったのですが、これは作った短歌を曲に合わせて(節をつけて)、まさに「歌う」というもの。皆さん手拍子をしつつ、とても楽しそうに歌われていました。
その後は講師の方による短歌の評価や指導、お互いに良かった点やこうした方がよりいいののでは?と言ったディスカッション有りと、短歌を単に詠むだけでなく、しっかりと勉強をする時間も設けられていました。
今回私が聞かせて頂いたのは、全部で16選の短歌でした。短歌というと、固い、とっつきにくそう、難しそうというイメージだったのですが、どれも身近で起きた事柄や、世相を反映した出来事を題材として作られたものが多く、中にはちょっとクスッと笑えるものから微笑ましいもの、成程なと感心させられるものなど非常に聞きやすく、親しみやすい作品が多かったです。
ここでは高点句5作品をご紹介させて頂きます。
- うなぎ食べ元気が出たと草むしり十日過ぎればはや草が出る
- 都知事選誰にするかと言いながら掲示板見あぐ高校生五人
- パッパッと松葉を散らす赤い玉落とさぬ様に花火見つめる
- うきうきと届いたばかりの傘さして白地に赤黒ちょっとはずかし
- いにしへの人に届けし涼しさを南部の風鈴今も吾らに
短歌会終了後は、送別会でさらに和気合い合いとした雰囲気で、笑いあり涙ありで、最後まで大いに盛り上がってお開きとなりました。
今回、初めてこうした会にお邪魔させて頂きましたが、はやり何か趣味を持って、それを楽しんでいるシニア世代の方々は、皆さん若々しくとにかくお元気で明るいのが印象的でした。
以前にもブログでご紹介した通り、「短歌をつくる」という行動は脳のトレーニングに最適だと言われています。また、趣味を通じてたくさんの人と関わる事も、シニア世代の人たちにとっては健康を保つことにも繋がります。
是非皆様も生き生きとしたシニアライフを送るために、何か始めてみてはいかがでしょうか。
※今回ご協力を頂きましたのは、家庭倫理の会・目黒区 月光支苑しきなみ短歌会の皆様です。当プロジェクトの趣旨をご理解頂き、快くブログへの掲載協力を頂きました事、改めて御礼申し上げます。有難うございました!
Photo by emrank