『 ちゃんとちゃんとのうた 』

なんにもない、たべたりのんだり、とったり、もらったり、出会ったり、助けられたり、なんだかんだと荷物も増えて足取りが重くなる、でもいつからかそれを捨てていく、荷物が減りどんどん軽くなっていく、気持ちが晴れ晴れしたり、身体とは逆に心は羽が生えているかのように軽やかで、今まで思いつかない事が思いつく、人の気持ちを知ったり、別れを経験したり、涙もろくなったり、損得にとらわれなくなったり、生きている意味が増えたり、人は結局1人だったり、かと思えば繋がりの中にいたり、実は生きていくうえで本当に大切なことなんてそんなになかったり、、、

 

歳をとることは引き算だけではく、足し算でもある、心の容量がスカスカだったころはどんどん入れるだけ、一杯になってきたら大切なものしか入れなくなる、いらないものは捨てていく、そしてどんどん自分らしく煮詰まっていく、それは退化じゃなくて進化じゃないのか?

 

科学の進歩は身体を変えていく、コンタクトレンズも人工関節もシリコンも、身体の一部を作れる時代になって人間の身体は昔よりも長持ちするようになった。

 

心はどうなんだろう、長く生きるということは、白髪や皺も増え、見た目や体力は衰え変わっていくが、心はそうとは限らない。100年も鍛えた心は凄いんじゃないのか

 

歳をとることが悪いなんて決めたのは誰なんだ、生産性とか、機械じゃないんだ、目に見える物差しだけでは測れないものがあるはずだ、合理的だとか効率的だとかは薄っぺらくて信用出来ない。
人間が成熟していく可能性を信じられなくなるのは今までの価値観、とりまく社会、人の目、変わらなきゃならないのは高齢者ではなく私たち。

 

700万年前に人類が誕生してから一番長生きな時代である現在、過去に例がない以上先人の知恵に頼ることは出来ない、世界に倣う事も出来ない、日本は高齢先進国。

少子高齢化、介護難民、社会保障費、、、答えのない多くの課題に直面している新たな100歳時代に今までの常識は非常識になるかもしれない。ピンチをチャンスに変えるためには、学生も主婦もパン屋さんも、より多くの人が関わるしかない、自分のことと合わせてほんの少しの理解が、応援が、協力が未来を変えることだってあるはず、大変な現実を受けとめながらも、ワクワクする挑戦をしたい。

 

無条件に人を笑顔にする赤ちゃんのように、みんなを笑顔にするお年寄りがいる。ただそこにいるだけで。

歳をとってもバリバリと社会に出て誰かの役に立つ人は素晴らしい、ただそういう人ばかりじゃなくてもいいんじゃないか、多種多様な高齢化の時代は表面的な数字ではあらわせないものの価値こそが豊かさになると思う、今までの既成概念にとらわれない、新たな100歳時代に新たな価値観をつくりたい、そんなプロジェクトでありたい。

『 Who cares? 』

作家の女性からこんな話を聞いたことがあります、「いい歳してこんな服を着たら恥ずかしいと思っていたら、アメリカの彼が “Who cares?” って言うのよ」とお酒を呑みながら楽しそうに話をしてくれました。

” Who cares “とは「誰がそんなこと気にするの?」とか「そんなこと、どうだっていいだろ」と言う意味のようですが、とってもいい言葉だと思いました。

 

 

『  テイコブコラボステッキ  』

「鉄人28号」、「マジンガーZ」、「ゲッターロボ」など懐かしのロボットアニメのキャラクターが “杖(つえ)” になり話題になっています。『 テイコブコラボステッキ 』という名前でTacaoF(テイコブ)とバンダイの共同開発した商品で7月から発売しています。テイコブとは大阪にある福祉用具、介護用品の総合メーカー幸和製作所のブランド名です。

 

TacaoF(テイコブ)というブランド名には、「take care of(…のお世話をする)」という意味で、どうしても暗くなりがちな介護の現場を少しでも明るくしたい、心のお世話をしたいという思いからつけらたようです。そういう思いから生まれた商品だからこそ意味があるんだと思います。

一般的な杖をイメージすると、だいたいこういうものだという今までの概念にとらわれない、”そんなことどうだっていいだろう”という画期的な商品だと思いました。

 

 

『 老人ハイスクール 』

「 老いと演劇 」OiBokkeShi (オイ・ボッケ・シ) の主宰であり、俳優であり、介護福祉士である菅原直樹さんは演劇によって介護はより豊かになると活動されている “俳優介護士” 。幅広い分野で活躍されている岡山県の奈義町アート・デザイン・ディレクターです。

その菅原直樹さんが構成と演出をする演劇「老人ハイスクール」が12月22日、23日に三重県の津にある三重県文化会館で上演されます。

19〜90歳の公募メンバーが老いの明るい未来をとどけるという「老人ハイスクール」は

【少子高齢化で廃校となった学校が老人ホームとして開業、母校で老後を過ごす個性豊かな老人たち。ルールなし、恋に落ちるもよし、非行に走るもよし。未来がなくても、記憶を失っても、人は青春を生きることができるのか?】

という前代未聞の老人ホーム青春群像劇です。今回は2015年に上演された「老人ハイスクール」が新たに生まれ変わって上演されるようです。

実際の演劇や演劇に関わることによって従来の老後や、介護などのイメージがどう変わるのか、とてもワクワクします、新たな可能性を感じさせてくれる演劇になるはずです。楽しみです。

 

 

『 Who  cares? 』

匂いで昔のことを思い出したりすることを “プルースト効果” というようですが、この言葉はフランスの作家マルセル・プルーストが半生をかけて執筆した『失われた時を求めて』からきているようです。

そのプルーストの名言として「真の発見の旅とは、新しい景色を探すことではない。新しい目で見ることなのだ」という言葉があります。

 

 

きっと新しい目が無ければ、見えない景色がアニメのロボットや演劇なのではないかと思います。

これからの超高齢社会においては、今までの慣習を変える、価値観を変える、ものの見方を変える、そういう新しい目が必要不可欠になります。

そして何かを変える時には勇気がいると思います、どう思われるか?なんて言われるだろう?

そんな時には「Who  cares? 」と言いたいもんです!

 

12月9日に東京大学で開催する『 ちゃんとちゃんとの学校@東京大学 』ではそんな新しい試みを紹介出来たらと思っています!

 

 

ちゃんとちゃんとの学校@東京大学『100歳長寿先進国を目指して』〜わたしたちができること〜
 

シニア支援パーソン大集合!
 
私たちは、今の時代に合ったシニアの新しい自立を支えるためのプロジェクトを展開しています。
シニア支援に関わるお仕事や活動をされている皆さん。
各業界の枠を超えて、シニア支援の未来を学んでみませんか?

 

<日時>
12/9(日)13:30~16:30 開催予定

<会場>
東京大学大学院農学生命科学研究科
フードサイエンス棟 中島薫一郎記念ホール
 
※東京メトロ南北線「東大前」、千代田線「根津」

 

『 恋愛に年齢は関係ない 』

土砂降りの中、赤信号で偶然止まった目の前の車には愛する人がいる、信号が変わるまでの僅かな時間、激しくワイパーが動く度に人生を考える、このまま退屈な、けれども安定した生活を続けるのか? それともドアを開け、全てを捨て愛する人のところに駆け出すのか? 運転する夫の助手席で今にも飛びだそうと、ドアレバーを握りながら涙を流す主人公…なんて映画がありました。

随分と前に観た『マディソン郡の橋』というクリント・イーストウッドとメリル・ストリープ共演の映画です。母親の葬儀に集まった子供達が、平凡な人生を送っていたはずの母親の激しい恋を知るという話です。不倫を袋叩きにする今の時代には合わないのかもしれないですが、悲しすぎる別れのシーンが印象的な映画でした。

 

 

『高齢者の4人に1人が恋愛中?』

50~69歳の独身男女1850人を対象に婚活支援サービスを行う株式会社パートナーエージェントが実施した「シニアの恋愛」に関するアンケート調査がありました。

「交際している相手がいる」(13.7%)、「好意を寄せている相手がいる」(4.5%)、「なんとなく気になっている相手がいる」(5.9%)となったようで、いったいどこからが恋愛なのかはよくわかりませんが、だいたい4人に1人が恋愛中という結果になったようです。

高齢者の4割が恋愛願望があるとも回答したようで、時代とともに恋愛事情も変わりつつあるようです。

 

 

『新しい出会いの場所』

国立社会保障・人口問題研究所によると、戦前には見合い結婚が約7割を占めていたが、1960年代末に恋愛結婚と比率が逆転し1990年代に全体の1割を切り、2010~2014年には5.5%になっているということで、昔に比べて見合い結婚は少なくなり恋愛結婚が増えています。

そして結婚する年齢も変化があります。平均初婚年齢は1908年の男性が26.8歳、女性が22.9歳だったものが、2016年には男性31.1歳、女性29.4歳まで上がっています。これは様々な要因があるようですが、人生の時間が昔より長くなってきたことも関係しているのではないでしょうか。

また50歳以上の出会いの場「森羅クラブ」を運営するイー・シェアーズは、対象年齢を男性は68歳以上に限った「もっと大人の出会いパーティー」を開催して話題になりました。第1回目は昨年4月に行われ、68~80歳の男性と、52~73歳の女性計26人が参加し、平均年齢は男性72.4歳、女性66.6歳と、業界最高齢の出会いパーティーだったそうです。

 

 

『最長寿夫婦』

今年の7月25日、ギネスワールドレコーズは松本政雄さんとミヤ子さん夫妻を、「存命中の最長寿夫婦(合計年齢)」に認定しました。松本政雄さん(1910年7月9日生まれ)、ミヤ子さん(1917年11月24日生まれ)記録取得時のふたりの合計年齢が208歳259日になるようで話題になりました。

また過去にはイングランドで103歳の男性と91歳の女性が結婚式を挙げ、世界最高齢の新婚夫婦としてギネスワールドレコーズに記録認定を申請したという話があります。新郎は103歳のジョージ・カービーさん、新婦は91歳のドリーン・ラッキーさんで27年前から付き合い始め103歳のバレンタインデーにプロポーズし、その後めでたくゴールインしたようです。やはりプロポーズをするタイミングは難しいもんだと思いました。

 

『晩恋』

昔好きだったあの人は、今どうしているんだろう?
誰もが少しは気になるテーマですが、そういう人にオススメの本が『晩恋』です。
一度は結婚をしようとしながら別れ、50年たってからの話です。この本では本来なら2度と交わらないはずの2人が毎日のようにメールをするようになり、過去を振り返りながら記憶をたどっていきます、その様子はとにかく丁寧で臆病で若々しくて思わず引き込まれます。
昔の人の恋愛観や、その当時に聴いていた音楽なども面白いです、また”君に会いたい”というメールを打っているときには年齢や時間は2人の間には無くなっているような気がします。
女性は昔の男のことはすぐ忘れるといいますが、この本を読んで昔好きだった人のことを思い出したりするのもいいかもしれません。

 

『人生100年時代』

“歴史は繰り返す” と言ったのは古代ローマのクルティウス・ルフスという歴史家なんだそうですが、人類が今まで経験したことがない人生100年時代になろうとしている今、当てはまらないこともこれからは増えるのではないでしょうか?、それは “何歳だからこうでなければいけない” とか、”いい歳してみっともない”、…そんな今までの価値観を変えるかもしれません、そう思うと少しワクワクする気もします。

日本が抱えている超高齢社会の問題も少し角度を変えればとても可能性があることにもなるのでは、そういう気持ちの方々にも是非お集まりいただきたいのが、私たちのプロジェクトが主催している”ちゃんとちゃんとの学校”です。シニアに関わる方々とともに新たなシニアの自立を学ぶ昨年からスタートした企画です。今回の”ちゃんとちゃんとの学校”は12月9日に東京大学で一日公開授業を行います、初めて参加される方も大歓迎ですので、是非皆様のご参加お待ちしております!

 

ちゃんとちゃんとの学校@東京大学『100歳長寿先進国を目指して』〜わたしたちができること〜
シニア支援パーソン大集合!
 
私たちは、今の時代に合ったシニアの新しい自立を支えるためのプロジェクトを展開しています。
シニア支援に関わるお仕事や活動をされている皆さん。
各業界の枠を超えて、シニア支援の未来を学んでみませんか?

 

<日時>
12/9(日)13:30~16:30 開催予定

<会場>
東京大学大学院農学生命科学研究科
フードサイエンス棟 中島薫一郎記念ホール