『 ちゃんとちゃんとの学校@東京大学 』

まさかとは思いましたが、昨年からから始めたこのプロジェクトの企画「ちゃんとちゃんとの学校」を今年はなんと、あの東京大学で開催することになりました。

【 ちゃんとちゃんとの学校 @東京大学 】『100歳長寿先進国を目指して』〜わたしたちができること〜 [12月9日(日曜日)13時30分〜16時30分
東京大学大学院農学生命科学研究科フードサイエンス棟 中島薫一郎記念ホール(〒113-8657東京都文京区弥生1-1-1東京大学弥生キャンパス内)]

東大に行った時に東大のお土産を買って来るような私からすると、信じられない気持ちです。

 

 

『ちゃんとちゃんとの学校の後で』

このプロジェクトに参加いただいている皆様も、運営している我々も含め高齢者の方々の自立について学んでいこうと、昨年から毎回テーマを決めて各分野のスペシャリストの方々をゲストとしてお呼びし、堅苦しくない雰囲気の中で行なってきた「ちゃんとちゃんとの学校」ですが今年の2月からしばらくお休みをいただいていました。

このままの形で続けていくことも大切だけれども、これからは学ぶことと合わせて、実際に行動するようなものにしていかなければということが常に頭の中にありました。

 

『チャレンジ』

そんな中、6月に本業でもあるサプリメントの勉強の為に東大に行きました。

講義をしてくださったのは、ちゃんとちゃんとの学校の5回目で特別授業をしていただいた東京大学名誉教授の眞鍋 昇先生です。

講義の合間に東大の食堂で眞鍋先生とランチをしている時に「”ちゃんとちゃんと”っていいよね、あれ東大でやろうよ」と言っていただいて、「え!、ちゃんとちゃんとを東大で??、ですか?」と私も最初は先生の冗談だと思っていたのですが、どうやらそうではないらしいということで、先生にもご尽力いただき、あれよあれよという間に決定しました。

これは凄いことになってきたかもと思い嬉しい気持ちでいっぱいでしたが、東大でやるからにはこれまで以上に意味があるものにしないといけない、かといって堅苦しい感じではなく、やはり”ちゃんとちゃんと”らしくカジュアルな雰囲気でしなければと、そして元が少ないのに更に減り続ける脳細胞を使いながら悩みに悩んだ結果、プロデューサーの幸田さんから提案がありました。 

「今回はみんなで授業を作りませんか?」

 

『シニアに関わる人でしか出来ないことを』

私にとってプロジェクトをするモチベーションのひとつが、世界の中でも超高齢社会を突き進んでいる日本で高齢者の方がいつまでも元気で自立出来るように学ぶ場所を作ることです。それも既にあるものやただ待つのではなく、そういう気持ちを持った人達で作りたいということです。

そんな学校みたいな場所が果たして出来るのか?それは正直なところよく分からないですし、まだまだぼんやりとして、どんな形になるのか?おそらくたくさんの失敗を重ねてしかたどり着けない、いま思っているようなものとは違うものになるだろうとは思いますが、それをつくるのはいつもシニアの方と一緒にいる人達で作っていかないといけないと思っています。

シニアに関わる人達にしか分からないことや、シニアに関わる人達だからこそ感じる仕事の問題点や課題は、業界や職種をこえての共通点であったりします。

“シニアシフト”とも言われる超高齢社会では今まではシニア世代と関わることのなかった仕事も、今後は他人事ではなくなります。いま現在シニア世代の方々と関わるお仕事についている方はもちろんのこと、これからのことを考えると誰にも関わることなんだと思っています。

 

『未来は暗いのか?』

ぐうたらで自ら進んで何かをしない、やらなくても他の誰かがきっとやるだろうなんてタイプの人間でありますが、時々やる気のスイッチが入っていることがあります、それは時間には限りがあることを感じたときかもしれません。

日本が世界に先駆けて高齢化問題に直面するいま、ただ傍観することも、また自分にできることを探すことも、実際に何かをすることも、またこの問題をピンチととらえずチャンスに変えることも、色々な選択ができます。人口のバランスが崩れていく高齢化問題には認知症や介護問題、社会保障費の問題など、どうしても暗いイメージがつきまといます。小さなプロジェクトが何をしたところでその問題が解決することはないのかもしれません、ただ何もしないで誰かのせいにするよりはチャレンジはしたいと思っています。

 

『新たな必修科目に』

義務教育ではいずれ社会に出て行くために必要最低限の知識を学びます。そして人生100年時代では高齢者の方々が長く元気でいることや、なるべくなら介護や医療に頼らないで自立できることを、国語、算数、理科、社会のように学ぶことは大切でシニアの義務教育になるべきではないかと思います。

そして、元気な自立した経験豊富なシニアの方が社会に参加できるようなものが求められている現在、そのきっかけになるような授業を日頃からシニアに近い方や、そういう試みに共感いただける方と作っていけたら素晴らしいと思います。

12月9日の東京大学での「ちゃんとちゃんとの学校」では参加される方々にどんどん授業に参加していただいて、そのご意見やチャレンジしたいことを共有し、来年からスタートする企画と合わせて今後実現出来たら素晴らしいと思っています。そして今回は私とプロデューサーの幸田さんだけではなく立ち上げメンバーの1人のミタニホールディングスの三谷社長、そしてちゃんとちゃんとの学校でご縁があった方々にも運営に協力いただきながら準備をしています。

またゲストの方や詳細は告知していく予定です、年末のお忙しい中ではありますが新しいチャレンジに是非ご参加お待ちしております。

 

【ちゃんとちゃんとの学校@東京大学】『100歳長寿先進国を目指して』〜わたしたちができること〜
 

 

 

 

 

 

『 前へ 』

もうすぐ敬老の日を迎えます、このプロジェクトを始めるときに考えたことは、いまの自分に何ができるだろう?ということでした。

少子高齢化で働き手が不足し税収が減り、高齢になればなるほど病気にかかりやすくなり医療費を使います、また年金問題や要介護者や認知症患者が増え社会保障費を圧迫するいま、お偉い方々がどんな秘策をもってしても万事解決するなんてことは難しいと思っていますし、ましてやこれといって取り柄もない自分なんかが役にたてることなんてあるのかな?と未だに思っています。

 

『 前へ 』

1996年に95歳でこの世を去った北島忠治さんは、なんと67年もの間明治大学ラグビー部の監督をつとめた名将です。

その北島忠治監督が言い続けた言葉が『 前へ 』という言葉です。今もなお明治大学ラグビー部に伝統として受け継がれているこの言葉は、北島忠治監督がラグビーを通して生き方を選手たちに教えたことにより、より広く知られるようになったいいます。ラグビーは直線的に前に進もうとすればするほど敵の圧力がかかります、かといって目の前の敵から逃げてばかりだと勝つことは出来ません、前に進まなければ勝利はありません。

人生も前に進むのは簡単ではありません、ただ困難にぶつかっても逃げずに少しでも前に進むことが大切だと、ラグビーも社会に出てもあきらめずに立ち向かう、つまり”前へ”が大切だということです。

北島監督の最後の言葉は「明治、前へ…」だったと言われています。

 

 

『 3年生存率 』

12日、国立がん研究センターはがんと診断された人が3年後に生存している割合を示す「3年生存率」を初めて公表しました。

2011年にがんと診断された約30万人を調査しまとめた結果、全てのがんの3年生存率の平均は71.3%だそうですが、がんの種類によって差があり、中でも治りにくいがんに対して、新たな治療法の効果を5年を待たずに評価できるようになると期待されているようです。

私達の身体には毎日3,000個以上ものがん細胞が発生していると言われています。しかし多くのがん細胞は自殺したり、免疫細胞によって駆除しているようですが、なんらかの理由でそれらがうまくいかなかった場合がんになると言われています。早期がんとして発見される大きさは約1cm、約1g、がん細胞の数は約10億個ともいわれ、発見されるまでの経過時間は約10年、つまり10年以上前にがんはできていたということになります。

がんの治療は日進月歩で進んでいますが、今回の3年生存率の発表が、限られた時間の中でがんと闘う人やその家族や友人にとって良い結果につながることを、一歩でも前へ進むことを望むばかりです。

 

『 尊敬する人へ 』

「今できるかどうかじゃない、うまくいかなくても自信がなくてもチャンスが来たらやるんだよ、失敗しても構わないから」と昔言われたことがあります。その言葉はその頃の私にとって大きな意味があったと思います。どんな不恰好でも前に進むことの大切さや、また少しでも前に進んだからこそわかることや、出会えた人もいたはずですから。

その人はどこか不思議な魅力がある人で、今思えばそれは『どんな時も逃げちゃいけない、前に進みなさい』と言ってくれていたんだと思います。ここ数日、大きな存在であり尊敬できる人がいることは有り難いことだと痛感しています。

” 前へ ” です。

 

『 あり 』

蟻の足を切って短くしたり、豚のヒゲを蟻の足にくっつけて義足のように長くしたりするとどうなるかという実験をドイツのウルム大学の研究チームが行なったようです。

エサを取るために巣から離れたサバクアリという蟻にその実験を行なったところ、足を短くした蟻は巣の手前で止まり、足を長くした蟻は巣を通り過ぎたようで、このことから蟻は自分の歩数を覚えているということが明らかになったようです。

 

『 それぞれの進み方 』

ありの歩幅は測ったことはありませんが、人も歩く歩幅やスピードは人それぞれですし、同じ人も時と場合によってはうまく前進出来ない時もあると最近よく思います。大病になったり、家族に問題があったり、今年の度重なる災害を見ているとなんとも言えない気持ちになります。

なかなか思い通りに前に進めないときは、もしかしたら最短距離で前に進もうとしているのかもしれない、と考えるようにしています。ラグビーも直線的に前に進もうとすればするほど敵の圧力は強くなります、ただそれは前に進もうとしている証拠とも言えると思います。前へ進むことは時には楽で、時には残酷なほど辛いことでもあると思います。

 

そして前に進むと何があるんだ、とすぐに聞いてくる人がいますが、先がどうなっているかは行ってみなきゃ分からないとも思います。

このプロジェクトは、いま目の前にある問題に対して、高齢者に関わりの深い人が高齢者の自立を支援するような活動をしていこうとスタートし、共感していただける方に支えていただきながら、今できることだけではなくこれから出来るかもしれないことに向かって 少しずつ”前へ” 進んできています。

 

 

もうすぐ敬老の日ですが、その頃には皆様に新たな試みをお伝えできると思います。

 

 

『 ザンギと唐揚げ 』

非常事態のアラームが鳴ったように夏休みの宿題をやり始めた子供達を見ながら、ブログを書けていないことを思い出したポンコツ人間です。6月末から色々なことがあり書くことが出来ませんでした。

 

夏が終わるのは寂しいものですが、暑過ぎたこの夏を思えば例年よりは平気かもしれません。

 

「 ザンギ 」

北海道に来ています、北海道に来ると楽しみの一つが美味しい食べ物ですが、私が個人的に好きなものが”山わさび”です。普通のわさびとの違いはまず色です、そして味はパンチ力のあるはっきりとした辛味とスッキリとした後味が特徴です。北海道では家の庭に生えてくることもあるようで、春に採った山わさびを冷凍にしてそれをおろして食べることが多いようです。

他にも北海道ではザンギという鳥の唐揚げのような食べ物があります。北海道の方にザンギと唐揚げは何が違うの?と聞くとザンギは下味を肉に付けてから揚げるから唐揚げとは別物だと主張する方がいたり、今はどこも同じですよと主張する人がいたり、ばらばらで私もよく分からないのですが、その白黒つけない曖昧さがいいとも思います。

 

「 遊び 」

車のハンドルは少し動かしただけではタイヤの角度が変わらないようになっています。それがハンドルの “遊び” です。

F1で使われるような車はその “遊び” がないようですが、普通の車は遊びがないとすぐにタイヤが動いてしまい運転がしにくいようです。そして “遊び” には安全装置の役割もあるようです。

『遊びは、機械装置の設計段階で組み込まれる安全装置の一種で、操作できる範囲のうち、装置の動作に反映されない範囲のことである。こういった仕組みは、人間が意識して行っている挙動のほか、無意識ないし予期しない動作を絶えず行っているために必要とされている。』

とウィキペディアに書いてあるように人間は無意識のうちに色々とやってしまうようで、そのための “遊び” なんだそうです。

電車のレールの継ぎ目に隙間が空いているのも、寒暖の差によってレールが膨張して曲がるのを防ぐためですし、やはり “遊び” は大切なんだと思います。

レールもそうですが、人間同士も “遊び” がないとどうしても息苦しさを感じます。

 

「 ノーベル賞 」

ダイナマイトを発明したスウェーデン人、アルフレッド・B・ノーベル は巨万の富を築きますが、発明したダイナマイトがその後戦争利用されるようになります、自分の発明が人の命を奪うことに心を痛めたノーベルは遺言の中で「基金を設立し、その利子を毎年、その前年に人類のためにもっとも貢献をした人に賞として与えるものとする。」と書いています。これを基にノーベル財団が設立され、5つの分野(物理学、化学、医学/生理学、文学、平和)に分けてノーベル賞が作られました(1901年)。その後(1969年)、経済学賞が加わって、現在は6つの賞があります。(島津製作所HPより)

 

「 アルツハイマー  」

2002年にノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんは今年、わずか0.5mLの血液からアルツハイマー病変を超早期に検出するという凄い技術を島津製作所と国立長寿医療研究センターが確立し、英科学誌Natureオンライン版に掲載されました。

血液から検出するのはアミロイドβというたんぱく質で、アミロイドβはアルツハイマー病を発症する10~30年前から脳内に蓄積し始めるとされるたんぱく質です。質量分析技術を応用することで、より正確により安く脳内に蓄積しているアミロイドβの量を推定することができる、ということで増え続ける認知症の予防になれば期待されています。

 

そんな田中耕一さんが言われていることの中に「失敗」に関することがあります。

英国は「失敗」に対する考え方が日本と根本的に異なっている。日本では製品開発で完璧を目指す。英国は,「人間は完璧ではなく,失敗する生き物である。だから新製品も初期はトラブルがあっても仕方ない」という認識がある。

新しいことに挑戦する場合は失敗がつきもの。失敗を重ねても挑戦し続けることが大事。そのためには,「減点主義」ではなく,褒めて育てる「加点主義」を採用する必要がある。と言われています。

 

「 100歳のちはやふる 」

 

「もう耳が遠くて読み手の声もよく聞こえないし、目も悪くなっちゃって札もよく見えないのよ、嫌になっちゃうわよ」

 先月末に高知県でお会いした、百人一首の競技かるたをされている100歳の女性の言葉です。
目上の人に言うことではないですが、とっても可愛らしいと思える魅力的な方です。
 
若い頃と比べると昔より無理がきかなくなったり、体力に衰えを感じることがあります。どうしても歳をとることを否定的に悲観的にとらえてしまいがちですが、マイナスばかりではなく、逆にプラスになることも多くあると感じさせてくれる高齢の方はたくさんいらっしゃいます。
超高齢社会の問題点を考えるだけではなく、超高齢社会ならではのプラスになることを探していくことも大切なことだと思います。
 

田中耕一さんがノーベル賞を受賞された2002年に行われた「ノーベル賞100周年記念国際フォーラム」においてノーベル博物館の館長のスヴァンテ・リンクヴィストさんの講演がありました。

過去100年間にわたるノーベル賞受賞者について最も詳しく知る1人でもあるスヴァンテ・リンクヴィストさんよると過去の受賞者のように創造性を発揮するには、なにが必要か?ということに対して


「勇気」「挑戦」「不屈の意志」「組み合わせ」「新たな視点」「遊び心」「偶然」「努力」「瞬間的ひらめき」の9つを必要だとしています。

 

足りないことは何なのか?欠点を探すのは難しいことではありまんが、良さを探すのは簡単ではありません。違うものを排除するとか、出来ていないことを責めるようなやり方は可能性を小さくしてしまう気がしてなりません。

 

この拙いブログも形を変えて続けていく予定ですのでまたよろしくお願いいたします。

そしてシニアの方の自立を学ぶちゃんとちゃんとの学校のシーズン2の開催が決まりましたので、またお知らせさせていただきますのでよろしくお願いいたします!