『シニアにとって本当の「自立とは何か」を考える』

私たちは仕事柄、年間何千何万という多くのシニアの方と接することが多いのですが、そんなたくさんの方とお話しをさせて頂く中、よくこんな話を聞くことがあります。

「娘(息子)に世話にならずに、自分のことは自分で出来る高齢者でありたい」

本当に多くのシニアの方が、これを望んでいます。「自分のことは自分で」=「自立」ということですよね?

しかしこの自立にも種類がある事をご存じでしょうか?今回は「自立とは何か」を少し考えてみようと思います。

201011120100

Photo by FotoChronicie

■自立には種類がある

一口に「自立」と言ってもこれには「身体的自立」「経済的自立」「精神的自立」といった3つの要素があると言われています。

身体的自立とは、健康で身の回りの事などは全て自分でできること。

経済的自立とは、自分の年収(年金や預貯金など)で生活費をまかなえること。

この二つに関しては明確な指標があるのに対して、精神的自立というのは、その人の満足感であったり幸福感などに左右されるところが多く、またこれらは個人の尺度によって異なるので、一概には精神的に自立ができているかどうかを判断することは難しいです。

そこで、精神的自立について調べてみたところ、精神的自立度を評価する興味深い評価スケールを発見しましたので、ご紹介したいと思います。

精神的自立度尺度(国立長寿医療研究センターより抜粋)

A 趣味や楽しみ、好きでやる事をもっている

B これからの人生に目的を持っている

C 何か夢中になれることがある

D 何か人のためになることをしたい

E 人から指図されるよりは自分で判断して行動する方だ

F 状況や他人の意見に流されないほうだ

G 自分の意見や行動には責任を持っている

H 自分の考えに自信を持っている

これらの設問に対し、「そう思う(1点)」「どちらかというとそう思う(2点)」「どちらかというとそう思わない(3点)」「そう思わない(4点)」として、点数が低い方が精神的自立度が高いというように評されます。

あくまでも一つの目安としての評価スケールですが、案外点数が高いというシニアの方が多い事に気付かされます。

 

■「自立」とは自分の人生にきちんと責任を持って生きている人

健康であっても、経済的にゆとりがあっても、何の目標もなく他人に依存し、また不満ばかりを抱えて生活をしていては、それは本当の自立とは言えないのではないでしょうか。

本当の自立とは、健康であり経済的なゆとりも大切ですが、自分の意志で物事を判断し自分の責任で行動ができる、すなわち「自分の人生にきちんと責任を持って生きる」ということなのではないでしょうか。

私たちチャントチャントプロジェクトでは、本当の意味での「自立」を応援していくためのご提案などもさせていただきます!

 

 

 

 

『いなくてはならない人』

『いなくてはならない人』

チャントチャントプロジェクトでは「自立」「行動」「革新」というテーマでシニアのライフデザインをしていくプロジェクトです。

金曜日は「革新」をテーマに取り上げていきたいと思います。

「革新」というと一体何のことかなぁ?と考えてしまいますが、チャントチャントプロジェクトでは「いつまでチャント頼られる」ということがチャントすることだと考えています。

世の中には「いなくてはならない人」「いてもいなくてもいい人」「むしろいない方がいい人」がいるんだということを社会人になりたての頃、上司から教わったことがありました。

「おまえはどれなんだ?」とよく言われていました。

“今は役にたたないけど早く人に必要とされるような人になりなさい”

そういう意味だと思って頑張っていました。

gf01a201404251600

Photo by Nurhak Akhan

 

高齢者と学生と障がい者が一緒に暮らす “ごちゃ混ぜの街” が石川県金沢市にあります。

「シェア金沢」という名がつけられているその場所は、東京ドームより小さい敷地内に高齢者や学生、障がい者などおよそ70人が暮らしており、様々な工夫により普段では交わらない世代や立場を超えての生活がそこにはあります。

「シェア金沢」が取り上げられていたTV番組を見た友人から聞いてみたら驚くことばかりでした。

学生は学生用住宅に家賃は光熱費込みで約4万円で住むことが出来るが、ボランティア活動をしなければならないので、自然と高齢者や障がい者との交流が増える。

例えば74歳の男性は奥さんに先立たれたのち、シェア金沢に移住して敷地内で野菜を作ったり高齢者向けデイサービスで高齢者の為に働き始めたという。

シェア金沢のホームページはこちらです。

 

仕事でお会いするシニアの方の中にも、誰かの役に立つことが嬉しいと言われる方が若い方以上に多い気がします。

ある介護をされている70代の女性から「自分の為に頑張れば自分が幸せになる、相手の為に頑張れば相手も自分も幸せになるんだ」と言っていただいたことがあります。

その時に「いなくてはならない人」とはこういうことなんだと改めて教えていただいた気がします。

このプロジェクトでは誰かの為に頑張っていらっしゃるシニアの方々を紹介させていただいたりする企画も予定しています。

“いつまでもチャント頼られる”

チャントチャントプロジェクトでは職業や年代や立場を超えて様々な活動をスタートしていきます。是非皆さまの応援(チャント)をよろしくお願いいたします!

『 THE ZIMMERS 』

 『 THE ZIMMERS 』

チャントチャントプロジェクトでは「自立」「行動」「革新」という3つのテーマでシニアのライフデザインをしていくプロジェクトです。

水曜日は「行動」をテーマとして取り上げていきたいと思います。

「行動」というのは「いつまでも好きなことチャントできる」ということがチャントすることだと考えています。

今回取り上げてみたいのは「THE ZIMMERS」というイギリスのロックバンドです。平均年齢78歳の40人からなるメンバーは介護施設などからリクルートされた弱者ばかり、世間のすみに追いやられたお年寄りの怒りを演奏で表現しています。

2007年ミュージックビデオ「マイ・ジェネレイション」(THE WHOのカヴァー)はyoutube話題になり150万件の視聴を超え、CDの発売もされるようになります。

このグループはBBCがイギリスにおける高齢者の疎外についてのドキュメンタリーを制作する中で結成されたもので、バンド名「THE ZIMMERS」は歩行器のブランド名からとっています。

https://www.youtube.com/watch?v=zqfFrCUrEbY

 

一説には年間4万件を超すともいわれている高齢者の孤独死。

それにつながる高齢者の孤独感、疎外感など高齢社会には切実な問題でもあり、若い世代にはなかなか感じることができない感覚かもしれません。私は仕事柄シニアの方々と触れ合う時間が多い分、違いはあると思いますがそれでも充分に理解することは難しいことだと感じています。このプロジェクトを通してそういう問題に対しても何らかの活動をしていきたいとも思っています。

産まれたばかりの赤ちゃんも、そのうち歳をとりますし歳をとることは誰にも避けることが出来ません、ただしどういう気持ちでそれを迎えるのかは、個人の気持ちの持ち方によることが大きいと思います。

私は 『マイジェネレイション』を全力で歌い演奏する「THE ZIMMERS」を見ているとそのヒントがあるような気がします。

o女の子

                                             Photo by Philippe Put

いつまでも自分の好きなことがチャント出来る"

実はなかなか出来そうで出来ないことかもしれません。

                                                                                                     

チャントチャントプロジェクトでは職業や年代や立場を超えて様々な活動をスタートして行きます。是非皆さまの応援(チャント)をよろしくお願いいたします。