『シニア向け料理教室が人気』

独りで食事をとる「孤食」。シニア世代では、一緒に食事をする人がいるシニアに比べて、孤食の人は鬱症状引き起こしやすいという研究結果が発表されています。

加えて、孤食は食への楽しみが薄れ、栄養バランスが偏りやすく、体力が衰えやすくなると言われています。シニアにとっての体力の衰えは、介護を要する重篤な症状を招く原因となります。

こうした孤食の解消や食生活改善のために、近年では自治体や区市町村などが主催する「シニア向け料理教室」などが増えてきています。

シニア向けの料理教室では、健康のために栄養バランスを考えたレシピはもちろんのこと、旬のものを取り入れる、簡単に作る事ができる、家にある食材を使って作る事ができる、と言った事が重視されます。

【参加者の声】

「家であるもので作る事ができるので良かった」

「日頃家でやっているのとまた違って楽しかった」

「思っていたより簡単に作れた」

「皆とおしゃべりしながら料理を作るのが楽しかった」

「ポツンと一人で食べるよりも美味しい」

参加した人たちは「料理を習う」ことだけでなく、多くの人たちと交流できたことも大変喜ばれているようです。

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Photo by a4gpa

 

■料理をすることは痴呆症の予防に繋がる

実は「料理をする」という行動は、刃物や火を使うことからすぐに危険を察知出来るように脳が活性化すると言われています。また、料理は手先を使う作業が多いです。指先を使うとその刺激が脳に直接伝わり、脳を活性化することもわかっています。

最近ではデイサービスやリハビリ施設などでも「調理リハビリ」を取り入れている所が多くなりました。調理リハビリをうけることによって、脳が活性化され認知症の症状が緩和されたという人も多くいらっしゃるそうです。

チャントチャントプロジェクトでも、こうしたシニア向けの料理教室など、シニアの方々が楽しく参加でき、健康に繋がる企画なども開催していこうと思っています。

 

 

『今すぐできる転倒防止にお勧めの“踏み台昇降運動”』

「踏み台昇降運動」という運動、皆様学生時代に行った覚えはありませんか?台を昇り降りして脈拍を計り、その結果から持久性を求めるために行っていたアレです。

実はこの踏み台昇降運動、シニアの転倒予防のための運動として現在注目を浴びているのです。なぜ踏み台昇降運動が転倒予防に繋がるのでしょうか?

 

■踏み台昇降運動は足の筋肉強化に最適

踏み台昇降運動は行ってみるとわかるのですが、足の筋肉を効率よく使うことのできる運動です。踏み台昇降運動によって鍛えられる筋肉は主に3つです。

●大腿四頭筋
太ももの前側にある大きな筋肉で、主に膝関節を伸ばすのに作用し、立ち上がったり歩いたりする時に大切です。

●腸腰筋
腰椎と大腿骨を結ぶ筋肉です。股関節を曲げるのに作用する筋肉で、歩く時足が床にひっかからないように、下肢全体を持ち上げる時に大切です。

●中臀筋
お尻にある筋肉です。股関節を横に開くのに作用する筋肉で、歩く時や立ち上がる時の安定性に関与します。

これら3つの筋肉のどれかが衰え始めると、つまづいたり転倒の原因となります。これらを効率よく鍛えることができるのが、踏み台昇降運動なのです。

 

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photo by gaab22

■踏み台昇降運動のやり方

【準備】
5cm~20cm程度の台を準備します。安定性があり、両足を乗せても余裕がある台を選びましょう。また、階段でも代用できますが、足腰が既に弱っていると感じる人には高すぎる場合がありますので注意しましょう。

【やり方】
①踏み台に片足を乗せる
②もう一方の足を台に乗せ、台の上に立つ
③先に乗せた足を降ろす
④もう一方の足を降ろす

1セット10回~20回目安に、一日3セット程度行います。早くやることが重要なのではなく、話ができる程度のゆっくりとしたスピードでテンポよく行うのがポイントです。また、前傾姿勢にならないよう、背筋を伸ばして行うことも重要です。

※足腰に過度の痛みがある場合は行わないでください

■筋肉を鍛えるだけじゃない!様々な健康効果

踏み台昇降運動は、有酸素運動の一つでもあります。近年では足の筋肉を鍛えるためだけでなく、肥満の解消や糖尿病の予防改善のための運動療法として、地方自治体、病院やリハビリ施設などでも取り入れられています。

【その他期待できる健康効果】

  • 心肺機能の改善
  • 骨粗鬆症の予防
  • 血中コレステロールの減少
  • 基礎代謝の向上
  • 認知症の予防

普段運動の習慣がない方でも、家でテレビを観ながらでもできますので、是非踏み台昇降運動を取り入れて、健康維持に努められることをお勧めします!

『80歳からのチャレンジ』

ライトノベル作家のSHOさんがTwitterにツイートした内容が話題になっていたので、読んでみる事に。内容はSHOさんのおばあさんの事でした。

SHOさんのおばあさん、年齢は80歳で秘かな趣味がディズニーシリーズで有名な「くまのプーさん」の絵本やぬいぐるみを棚に飾ったりして、秘かに楽しんでいたそうです。

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Photo by Scott & Elaine van der Chijs

 

ある時SHOさんが「一回ディズニーランド行ってみる?」と誘ってみると、「私みたいな年寄が行ったらあかんやろ」と言ったそうですが、いざ連れて行ってみると、おばあさんは「いやーん、わーん、きゃーん!」と大興奮だったそうで。

帰った後も興奮が冷めることはなく、プーさんグッズを集めたプーさんの部屋を作っただけでなく、なんとプーさんの物語の舞台であるイギリスにまで旅に出たそうです。そのために英語もしっかり勉強して話せるようにまでなって。

この一連のおばあちゃんの行動をツイートしたSHOさんは、最後にこう締めくくっています。

「年寄りが年寄らしく枯れてなきゃいけないなんて誰が決めたわけじゃない。何か一つでいい、楽しむことを見つけてほしい。」

まさにその通りだと思いました。70歳、80歳を過ぎたって、やりたいことがあってそれに向かって行動を起こすことは、決してダメな事ではなく、むしろこうした行動こそが自立したシニアライフを送ることに必要なのではないかと思います。

「もう歳だから・・・」

そんな言葉で何かを諦めてしまうのではなく、様々な事にチャレンジする元気なシニアの方々が増えることを願っています。