先日マイアミ・マリーンズのイチロー外野手が、メジャー通算3000本安打に到達しましたね。その試合後のインタビューでは、さすがイチロー選手!と思わされる言葉が多かったですが、中でも「これは素晴らしいな」と感じた一節がありました。
達成感をどういうふうに消化して、これから前に進むのか
この問いに対してイチロー選手はこう答えています。
イチロー『達成感って、感じてしまうと前に進めないんですか?そこがそもそも僕には疑問ですけど。達成感や満足感は僕は味わえば味わうほど前に進めると思っているので、小さなことでも満足感、満足する事はすごく大事な事だと思うんですよね。だから僕は今日この瞬間、とても満足ですし、それを味わうとまた次へのヤル気、モチベーションが生まれてくると、これまでの経験上信じているので、これからもそうでありたいと思っています。』
よく、何か偉業を達成した後に虚無感症候群に陥り、その先へ進む力を失ってしまう人がいると聞きます。恐らく、この質問をした記者の方も、そんな思いからイチロー選手へこうした問いを投げかけてみたのではないかと想像します。
しかしイチロー選手は「達成感は味わえば味わうほど前に進める」と答えました。ものすごくエネルギーのある方でなければ、なかなかこうした答えには辿り着かないのではないかと感じました。
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「小さなことでも満足感、満足する事はすごく大事」この言葉は、私たち働き盛りの世代に限らず、どの世代の人たちにとっても大切であり必要な事だと思います。
また、シニア世代においては、小さな満足感を積み重ねていくことは、元気でハリのある人生を送る上で欠かせない事だと思います。シニアライフを楽しんでいる人たちは、多くの人が何か目標を持って毎日過ごされているという統計を見たことがあります。
目標は小さくてもいいのだと思います。大切なのは具体的な目標を持つこと、そうすればそれを達成するためにヤル気が湧いてきます。そのヤル気こそが、シニアライフを楽しく過ごす力にきっとなってくれるのではないでしょうか。
今回のイチロー選手のインタビューは、目標を持つこと、そしてそれを達成するために努力をすること、さらに達成後にはまた新たな目標に向かう事で、人生を豊にすることができるのだと教えられたように感じます。