『 知らない 』

45にもなったのに歯医者が苦手です。あの独特なユージノールの匂いと複数の人に見下ろされる恐ろしい形の診療台、そして「なぜもっと早く来なかったの?」と言われる感じがなんとも苦手です。

そして45にもなったのに知らないことだらけで、同世代のちゃんとした人を見るたびにもっと真っ当な大人にならなければと反省する日々です。

金沢に来たので、一度は行ってみたかったケセランパサランというコーヒー屋さんに行くつもりが、えらい混んでいてお店に入れないようでした。

どこでも美味しいコーヒーは飲めるんだと自分に言い聞かせながら、めったに来ない金沢でもう二度と行けないかもしれないケセランパセランをあきらめて、何時でも何処でも飲めるセブンのコーヒーをいただきました。

地球の寿命は50億年みたいです、その頃には太陽がなくなってそうすると地球もダメになるんだそうですが、まあそんな先のことは心配しないのが人間で、とにかく今日うまいコーヒーが飲めたらいいんです。

 

『 4月 』

やっぱりコロナが全く減らないまま、やっかいな変異ウィルスが拡大しながら4月になりました。

今月から油や小麦粉、電気や都市ガスの家庭向け料金も値上げされ、また商品やサービスの価格に消費税分を含める「総額表示」が義務化されました。

そして公的年金の2021年度の支給額が0.1%減ることに決まりました。現役世代の賃金水準の低下に合わせて年金支給額を抑えるという新ルールが適用されたかたちです。

75歳以上の医療費の窓口負担を1割から2割に(年収200万円以上の人を対象に)引き上げるという法案も審議入りするなど、シニア世代の方にも大変な時代になってきているようです。

 

「飲食なんてやらないほうがいいよ、儲からないから」

最近行っていない大好きな居酒屋さんがコロナの前からよく言っていました。確かに食材費や人件費、家賃なんかを考えてみると仕事の割には儲けなんて微々たるものなのかもしれません。

時々行くと美味しい料理とお酒と居心地のいい雰囲気が好きですが、たくさんサービスしてくれてその割にはリーズナブルな価格です。それはありがたいですが、反面そのサービスに甘えすぎてしまっている気もしています。その気持ちはありがたいですが、やっぱり適正な価格でいくことが居酒屋さんやお客にとっては大切な気がします。

 

芸能人の不倫より最近は違う意味で注目をされている文春ですが、2019年にOECD(経済協力開発機構)が行った賃金に関する調査のことが書かれていました。

OECDとはヨーロッパ諸国を中心に日本やアメリカを含めた35ヶ国の先進国が加盟している国際機関です。そのOECDの調査によると平均年収のランキングで日本は3万8617ドルで35ヶ国中14位だったようです。

米国は6万5836ドル、ドイツが5万3638ドル、韓国が4万2285ドルで、日本は貧しい国になっているという記事でした。

「海外に行くと毎年のように物価が高くなってきている、それに比べて日本はとにかく物価が安い」と海外に行く人からよく聞く話です。

給料が上がらない中、でも真面目に働く、少々苦しくなろうがいまのままがいい、大きな変化を嫌って、その穴埋めを個人の努力に頼り切ってなんとかバランスを保ってきたそんな気がしてなりません。

”いまさえよければいい” は限界なのかもしれません。

 

『 つながる 』

先日赤ちゃんが生まれたと連絡がありました。

彼女とは20年近くの付き合いで妹のような存在ですが、なんでもトータル4000㏄近くも出血して輸血して、つまり血液のほとんどを入れ替えるような状態での命がけの大変な出産だったようです。大きな病院で良かったなぁと、本当に母子ともに無事でよかったなぁと心から安心しました。また出産は命がけなんだとあらためて女性を尊敬しました。

社会人になりたての頃から知っている彼女が、これからお母さんになるんだと思うととても感慨深いものがありました。

人はまず自分のために生きて、それから誰かのために生きていくようになるのかもしれません、もちろんそれは家族に限ったことだけではないのかもしれません。

 

『 一段落 』

いまさえよければいい、自分さえよければいいという考えではうまくいかない時代です。

誰かの今日は誰かの未来になるんだと思ってやれることをやらなければと思っています。そう思えるようになったきっかけは6年くらい前から友人3人で始めているシニア支援プロジェクト『ちゃんとちゃんとの学校』の影響も少なからずあるような気がしています。

そんな『ちゃんとちゃんとの学校』では常々年齢を重ねることの価値を目に見える形で表現できたらと思っています。

世代や業界を壁をこえて、シニア支援に関わる多種多様な人達でゆるくつながりながらつくるこの学校だからこそ、つくれる何かがあると思います。

清水絵理さんや村岡唯さんが”たきびと”の柱を務めている『100歳図書館』や、佐藤順一郎さんが部長を務めていただいている『すまい部』はそんなちゃんとちゃんとの学校でしか表現できない企画であり挑戦だと思っています。

シーズン3では8人の”炎心さん”の方々に登場していただいた『100歳図書館』の様子は事務局の”えっちゃん”こと柴田惠津子さんが情熱をもって素晴らしい記事にしてくれています。

炎心さんのことがより身近に感じられるこの記事の個人的に大ファンです。100歳図書館の公式noteにて毎週アップしておりますので是非ご覧になってください。

また動画でも見れるように事務局のカリスマ堀田有希さんが現在編集していただいております。100歳図書館に参加された方や参加できなかった方も含めて、より多くの人に大好きで大切な『100歳図書館』を知っていただいてその空気を体験していただく予定ですので動画もご期待ください。

そんなちゃんとちゃんとの学校のシーズン3も一段落し、5月か6月にはシーズン3の締めくくりになるような学園祭のようなイベントを考えております。そしてちゃんとちゃんとの学校あるあるですが、内容も日程も今のところノープランです。

本当のシニア支援とは何なのか、その答えは星の数ほどたくさんあるんだろうと思いますが、本当はシニアとか高齢者とかそんな言葉をわざわざ使うまでもなく、目に見えない何かを、言葉にできない何かを世代を超えて伝えていくようなことで、誰かの人生が誰かの人生とつながっていくことなのかもしれません。

 

最近よく思っていることがあります。

それは何のために生きているのか、どこに向かって生きているのか、それを知っている人は誰もいない、みんな知らない、それってよく考えたら面白いなぁ、なんてよく思います。僕だけかなぁ?

 

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