『 折り返し 』

「 神様なんていないよね、こんなことになるなんて 」

当時よく長電話していた友人は良くも悪くもまっすぐな人でした。

ちょっとでも私がおかしなことをしゃべると「それは違うんじゃない?」とくってかかってきことをよく覚えています。

でもスイッチが入るとすぐに福島までボランティアにいったりする行動力とそのまっすぐな言葉は、なんだか自分には無いものがあって少し尊敬もしていました。

そんな人が10年前に言った言葉が冒頭の言葉でした。

 

10年前の3月10日は仙台で仕事をしていました、そしてその日の夜には神戸にいました。

あれから10年ですが震災で学んだこと、そして忘れてしまったこともある気がします。

何事にも備えが必要であり、命はいつ終わりがくるかは分からない、それだけは忘れてはいけないことだと思っています。

 

『 オアシス 』

東京、神奈川、埼玉、千葉の緊急事態宣言がよく分からないまま延長されたり、オリンピックが開催できるのかどうかも危ぶまれています。

これでもかと悪いことばっかりする政治家の話題や、石焼き芋屋さんみたいに同じことを繰り返すニュース番組は見る気にもならないし、何か言いたいことも言えないそんな空気に正直ウンザリです。

そんな中たまたまチャンネルを変えると

「パンデミックは農地が砂漠になってしまったみたいなもの、だから今までのように農作物を植えても育たなくなる、ただ砂漠になると今までは無かったオアシスができることがある」

と誰かが言っていました、なるほど確かにそれはそうかもしれない。

 

シニア支援プロジェクト『ちゃんとちゃんとの学校』では今まで東京を中心に開催してきました。

現場でリアルに開催するイベントはやはりいいものですが、遠方の方は参加が難しいこともありました。コロナ以降は今までのように集まることはできない代わりに、オンラインでの開催が中心になりました。

そのことはちゃんとちゃんとの学校にとっては大きな変化でした。

シーズン3ではスタートからずっと支えていただいている事務局の清水さんや、村岡さん、平野さん達には引き続き協力いただきながら、新たな活動としてシーズン1で講師をしていただいた佐藤さんにシニアの住まいを考える「すまい部」の部長をしていただいています。

また100歳図書館ではリアルに開催していたカタチから、オンラインでの開催になりましたので、大阪や岡山、愛知や新潟からも参加いただくようになりました。

岡山からは毎回のように綾部さんや滝口さんにもご参加いただいたり、同じく岡山から参加いただいている三原さんからはオンラインの100歳図書館の名前のご提案もいただきました。

そしてオンラインでの100歳図書館は『つながる100歳図書館』となりました。

オアシスではないですが、コロナの影響によりオンラインになった『つながる100歳図書館』は結果として物理的な距離の問題を解決して、今まで以上にちゃんとちゃんとの学校を、そして100歳図書館をより幅広く知っていただくようになった気がしています。

 

『 折り返し 』

100歳図書館はいま2回目が終わり、明日が3回目を迎えます。5回はやりたいなぁと思っていますので明日が折り返しになります。

スタートはオンラインならではの難しさも感じましたが、写真を使いながらお話していただく炎心さんや、サポートしていただくたきびとさんのおかげでとても濃密な素晴らしい内容になっています。

実際にコロナで今は会えないご家族がオンラインで参加されたりするなど、詳しくは動画を見ていただきたいのですが、今折り返し地点で少し感じていることがあります。

それは100歳図書館で話していただくお話は、もしかしたら他で話す機会はあまりないのではないか?ということです。

他人はもちろんのこと、例えば家族だと自分から過去の話をあらためてすることはそんなにないのかもしれません、友人にもそうではないでしょうか?

人間関係の距離感みたいなものが近すぎても話せないし、遠すぎでも話せない気もしました。

お話をしていただく方はあらためてご自身の過去を振り返ると色々な気付きがあるようですし、またお話を聞かせていただく私たちも過去の体験を、いつのまにか自分に置き換えて未来へのヒントにしていたりしています。

人生の時間には限りがあり、誰かの人生の体験を聞く時間も回数も場所も限られています。

そんな場所を参加者の方々とつくりあげていく、そしてその時にしか創り出せない空間を楽しむ100歳図書館は、正直まだまだ改善すべきことはあるとは思いますが、なんて面白いんだろうとワクワクしています。

 

星空に浮かぶ宇宙ステーションのように人生最高の1枚の写真と、たったひとつの人生のストーリーをウェブ上に、1冊の本のように残していくのが100歳図書館です。

その本を見て誰かが勇気づけられたりするかもしれない、100年後に誰かが見るかもしれない、遥か遠くの国から見る人がいるかもしれない。

そんな素敵な100歳図書館をつくるために、シーズン3から新しいメンバーが参加してくれています。

動画編集をしていただく堀田有希さんと、記事を書いていただく柴田惠津子さんの素晴らしいお2人です。なにかとゆるいちゃんとちゃんとの学校ですが、よろしくお願いします。

そして明日で折り返し地点になる100歳図書館をこれからもよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です