『冬と夏、脂肪燃焼効果が高いのはどっち?』

日に日に寒さが増してまいりました。寒くなると、体が縮こまり、動くのが億劫になりませんか?しかし、そんな寒い時こそ少し体を動かすだけで、脂肪燃焼効果が高まるという事をご存知でしたか?

夏と冬では、夏の方が痩せやすいと思われがちです。夏は少し動くだけでも汗を大量にかくので、痩せやすいように感じる人が多いようです。しかし実際には寒い冬こそ痩せやすい状態にあるのです。これは「代謝」と関係があります。

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Photo by Stephanie |Anabelrose Photography|

■人間の代謝

人間の代謝は、運動によって促進される「活動代謝」、食事によって熱(エネルギー)を発散する「食事誘導性体熱産生(DIT)」、生命を維持するための「基礎代謝」という3つの代謝に大きく分けられます。
このうち、エネルギーを最も消費するのはどれだと思いますか?

正解は「基礎代謝」です。

基礎代謝は全エネルギーの約60~70%を占めると言われています。基礎代謝は高い方が当然エネルギー消費量が多いわけですから、脂肪燃焼もしやすいということになります。この基礎代謝、一年中を通して同じかというとそうではなく、季節によって違います。

基礎代謝が高くなるのが実は「冬」。
よって、冬の方が脂肪燃焼効果としては高いと言われているのです。

ちなみに、年齢とともに痩せにくくなってきたというのは、この基礎代謝量が若い頃よりも落ちるからだという理由が大きいと言われています。

■なぜ冬の方が代謝が高いの?

恒温動物である人間は、気温の温度条件に関わらず、体温を一定に保つ力が備わっています。

外気の気温が高い夏には、汗をかくことで熱を放出し、一方気温の低い冬は体内でせっせと熱を作り出します。当然熱を作り出す時に必要とするのが基礎代謝ですから、「寒い冬の方が代謝が高い=脂肪燃焼効率が良い」ということになるわけです。

■冬太りの落とし穴

体のメカニズム的には、冬の方が脂肪燃焼効率が高いということはわかっていますが、実際にはどうでしょう?「そんなこと言われても、やっぱり冬の方が太るんだけど・・・」という人も多くないですか?

これには落とし穴があるのです。

落とし穴①運動不足
寒さに負けて体を動かさないでいると、当然エネルギー消費は少なくなります。

落とし穴②暴飲暴食
冬は忘年会や新年会、クリスマスにお正月などイベントが多く、つい食べ過ぎ飲みすぎてしまう。消費エネルギーよりも摂取エネルギーの方が多くなれば当然脂肪燃焼されるはずもなく、逆に脂肪を溜めこむことになってしまいます。

落とし穴③筋肉量
基礎代謝のうち、約40%ほどは筋肉で消費されます。筋肉量が多い人ほど基礎代謝でのエネルギー消費量がたかくなるということ。残念ながら筋肉量が少ない人では、基礎代謝も低下しているので脂肪燃焼効果が下がるだけでなく、身体に体脂肪を蓄えて体温を保とうとしてしまいます。

■寒い冬こそ行動的に!

冬の方が基礎代謝が高いと書きましたが、当然身体のタイプや、その人の運動量など様々な要因により、基礎代謝の調節システムには個人差もあります。ですから、必ず冬に脂肪燃焼効果がアップするわけではありません。

しかし、ある程度の筋肉をつけ、寒くても体を動かし、そして暴飲暴食を避ける事によって、夏よりも脂肪燃焼効果に期待ができるのはずです。

体脂肪を減らす事は、様々な病気のリスクを下げる事に繋がります。さらにシニアにとっては、膝への負担を軽減し、自分の足でしっかりと歩き続けることにも繋がります。

これからの時期寒いからと言って、家の中でジッとしているのではなく、細目に身体を動かすことをお勧めします。

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