『笑いがもたらす健康効果が凄い!』

先日仕事でお会いしたシニア女性の方、他のお客様よりも一際お元気で、肌ツヤも抜群に良い。70歳前半くらいの年齢かなと勝手に思い込んでいたのですが、実際には82歳だとおっしゃるではないですか!

全く80歳を超えているようには見えません。先に70歳前半くらいと書きましたが、もしかすると60代でも通るのではないかというくらいに、とても若々しく見えるのです。

なぜそんなにお元気でハツラツとしていられるのですか?と聞いてみたところ、そのお客様はこう答えられました。

「毎日笑って過ごしているのよ!それが元気の秘訣!」

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Photo by  Emery Co Photo

 

■笑う門には健康来たる!?

「笑う」ということが、健康にいいと言う話を聞いたことがあると思います。笑いの健康効果というのは、多くの研究機関によっても立証されていますが、では実際に、笑う事によってどんな効果が得られるのでしょうか?

1.免疫力アップ
笑う事で免疫細胞であるNK(ナチュラルキラー)細胞が活性化し、ウイルスや癌細胞を攻撃してくれる。

2.ストレス解消
笑う事により、副交感神経が優位になりストレスホルモンが減少する。また、血中酸素濃度も増加するので、ストレスを大幅に軽減できる。

3.糖尿病の予防改善
笑う事で血糖値の上昇を抑える事ができる。これは、細胞の活性を高める遺伝子のスイッチがスイッチが入り、血糖値の上昇を抑えているのではないかと言われている。

4.鎮痛効果
笑う事によって幸せ物質エンドルフィンが放出される、エンドルフィンはモルヒネの6倍に相当する鎮痛効果があると言われている。

5.美容効果
笑うと、表情筋の上にあるリンパの流れが促され、新陳代謝が活発化して肌を綺麗にしてくれる。

どうでしょうか?ただ「笑う」だけで、こんなにもたくさんの効果が得られるのです。昔から「病は気から」という言葉が有る通り、笑いは気分を高揚させてくれ、病気を撃退する事に役立っているのです。

歳を重ねるにつれ、一日に笑う時間というのは減少傾向にあるそうです。ある調査では、小学生は一日に平均300回笑うが、70代では一日2回程度しか笑わないという報告がありました。

 

「楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ」米国哲学者:ウィリアム・ジェームズ)

 

何でもない日常の中でも、少し視点を変えれば楽しいと考えることができる出来事はたくさんあると思います。冒頭にご紹介したシニア女性も、特別な毎日を送っているから笑顔で過ごしているわけではありません。何気ないことでも楽しむようにしているからこそ笑顔で過ごせて、それが元気の秘訣に繋がっているのです。

皆様も是非笑顔の絶えない毎日を意識してみませんか?

『逆支援型デイサービス「長老大学」』

「介護」というと、「支援する若者」「支援される高齢者」といった関係性が通常のように思えますが、この関係性をひっくり返し、介護される側の高齢者に「人の役に立つ充実感」を感じていただける、逆支援型介護事業という新たな介護サービスが高知県にあります。

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Photo  by  scbailey

 

■高齢者に学ぶ「長老大学」

それが、「長老大学」というプロジェクト。このプロジェクトは高知県で、澤本指圧鍼灸院と、さわもと居宅介護支援事業所を営まれている澤本さんが運営されています。

長老大学では高齢者に対し、ただ介護支援をするのではなく、逆に介護する側の若者が、高齢者の方から生活の知恵であったり、様々な経験を教わることで、高齢者の支援に繋げて行こうという試みをされています。

高齢者にとって「会話をする」ということは、とても大切なことです。会話しなければ孤独感が増し、それが切っ掛けとなって病を引き起こすことも多々あるのです。
また、誰かと会話をするということは、生きがいにも繋がるという統計があります。そこに「人の役に立つ」というのがプラスされると、さらに高齢者にとっては生活に充実感も生まれてきます。

長老大学は、こうした「会話」と「人の役に立つ」ことで得られる充実感を実感していただけるデイサービスなのです。

■人の役に立つ事は「行動」が全てではない

私は今回、長老大学をご紹介させていただく際に、高齢者の方が語られた内容をブログで拝見させていただきました。その内容は、昔話であることが多いのですが、その何でもないような昔話の中には、たくさんの生活の知恵や工夫など学ぶことが多くあります。また、リアルな歴史の勉強として読んでみると、それはそれは面白いなと感じる内容が多いです。

人の役に立つ事というのは、人に何かをしてあげるというような「行動」ばかりが表だってしまいがちですが、こうした高齢者の方の昔話だって、十分立派に人の役に立つ事だと感じました。

逆支援型介護事業「長老大学」。こうしたデイサービスは、イキイキとしたシニアライフを送るための糧にもなるのではないでしょうか。

『園芸の知られざる健康効果』

近年、自宅で園芸(ガーデニング)を楽しむシニアが増えたように感じます。私の周りでも、マンションのベランダで寄せ植えを楽しむ方から、庭や敷地内で本格的に野菜を育てている方まで、多くの人たちが園芸を楽しんでいます。

今、こうした趣味の園芸(ガーデニング)が、医療の現場で活用され始めているのをご存知ですか?
園芸には実は様々な健康効果があることから、「園芸療法」と言って、心身的、精神的な症状を抱えている人や、病気などが原因で損なわれてしまった機能の回復などに用いられているのです。

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Photo by KAIProductions™ (改変 gatag.net)

■園芸がもたらす健康効果

園芸は「視覚」「触覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」といった五感を刺激します。これら五感が刺激されることによって、ストレスの緩和や気分の向上など心身に良い影響を与えてくれます。

また園芸作業中は、立ったりしゃがんだりを繰り返す動作が多い事から、運動不足の解消に繋がり、ダイエットやメタボの解消にも効果的です。

さらに自分が世話をした植物の成長や収穫などは、やりがいや生きがいをもたらし、うつ症状や不安が和らぎ精神状態を安定させることにも繋がります。

こうした様々な効果があることから、薬を使用しない認知症ケアとして介護施設でも関心が高まっています。また、脳梗塞などの病気によって、麻痺が残ってしまった患者さんへのリハビリとしても活用され始めています。

■コミュニケーションツールとしても役立つ

園芸は病気の予防改善だけでなく、人とのコミュニケーションツールとしても役立ちます。
実際に園芸療法を取り入れている施設では、全く人とコミュニケーションを取らずに口数の少なかった方が、園芸を通じてコミュニケーションがうまく取れるようになった人が大勢いるとの報告もあります。

 

園芸は、自宅で気軽に始めることができる趣味の一つだと思っていましたが、趣味の域を超えて、病気の予防や改善に繋がるという結果が既にたくさん報告されています。

「園芸って難しそう」と思う方は、ベランダで小さな鉢植えを育ててみる、庭の草むしりをしてみるなど、ちょっとしたことから始めてみてはいかがでしょうか。