『 ちゃんとちゃんとの学校 』

待ったなしの高齢化問題に対して大切なことは高齢者の方々が”いつまでも自分のことは自分で出来る”ことじゃないか、ということで始まったチャントチャントプロジェクトですが、そのシニアの自立についてみんなで学んでいこうというイベント『ちゃんとちゃんとの学校』がなんとか無事に開催することができました。ご協力いただいた皆様、そして御参加いただいた皆様には本当に感謝しております。ありがとうございました。

月末の忙しい時期にも関わらず問題意識を持った熱心な方々にお集まりいただいてとても有意義な時間を共に過ごさせていただいたと感じています。

 

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日本はどこの国も経験したことのない超高齢社会を迎えています、今後それは海外の国々も同じような状況になっていくと言われ世界中が日本の高齢化対策に注目しています。

今から8年後、東京オリンピックが終わりその後にやってくるのが2025年問題とよばれている問題です。

2025年はいわゆる団塊の世代と言われる世代の方が75歳になる年になります。国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という状況は、今でさえ問題になっている医療費をさらに圧迫し、介護の面でも今以上に介護を受けること自体が難しくなります。そして年金問題、少子化、増える認知症などを考えるとどう考えても現状のままではうまくいくわけがありません。

 

そしてそれは決して人ごとではなく誰にも関わってくる大きな問題です。

 

このプロジェクトのきっかけは3年前にプロジェクトのプロデュースをしてくれているパークスターズ代表の幸田リョウ氏とミタニホールディングスの代表の三谷浩幸氏とプロジェクトリーダーをさせてもらっている広納の3人で食事をしている時に、これからの時代は高齢者の方々がただ長生きだけでは無くて、元気で長生きしてくれていることが高齢者の方々にも、周りの人にとっても社会にとっても一番大切なことだと、そのために出来ることを少しづつでも始めようというところから始まりました。

 

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チャントチャントプロジェクトではシニアの自立を3つのテーマにわけて考えています。

1.いつまでも自分のことをチャントできる

2.いつまでも好きなことをチャントできる

3.いつまでもチャント頼られる

このテーマにそってシニアの自立(チャントする)につながるような取り組みをシニアと関わるお仕事についている方々が中心になって応援(CHANT)していこうというプロジェクトがチャントチャントプロジェクトになります。

『ちゃんとちゃんとの学校』では2ヵ月に1回、シニアに関わる方や、関心がある方にお集まりいただきみんなでシニアの自立について学んでいこうというイベントで、毎回ゲストをお迎えして様々な角度からシニアの自立をテーマに参加される方々と一緒に学び考えていく予定です。
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初回のゲストは(株)ジャパンケミカルインダストリー代表取締役である田中俊樹社長に来ていただき「そうじを通して心が変わる」という素晴らしい授業をしていただきました。率直な感想は初回のゲストとして来ていただいて本当に良かったと思いました。人が変わり、それが周りの人にも影響して街も変わるという話がありました。私が印象的だったのは街路樹の周りのゴミ掃除をした後に地域のシニアの方々と花を植えるという話です。それは田中社長が掃除をただの作業とは考えていなくて、掃除を通して少しでも地域の方々の心が優しくなればという考えから自然と始まったのではないかと思います。そういう気持ちから発生したことだからこそ多くの人が共感されたのではないかと思いました。

 

そしてプロジェクトをスタートした3人のうちの1人の三谷社長は今回参加出来なかったんですが、今回参加者の方々に使って頂ければということで、シニアの自立に関わるミタニホールディングスの商品で健康な体を作るタンパク質が豊富に含まれているこだわりの卵(アレルギーの人も食べれるという)、そして骨が弱くなると寝たきりの原因にもなるということでカルシウムを配合した珍しい焼肉のタレもプレゼントがありました。

 

 

 

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ちゃんとの学校のあとにユニバーサルデザインフード(年齢や障害のあるなしに関わらず、普段の食事から介護食まで、出来るだけ多くの人が利用できるように考えられた食事で、硬さなどが4つの区分に分けられています)を食べながら参加者の方々と交流させていただきました。参加していただいた方々は本当にシニアの自立について真剣に考えていらっしゃってご自身の仕事や得意分野などで何か一緒に出来ないかという方々ばかりで、逆にこちらが勇気をいただきました。まだまだ始まったばかりのプロジェクトで思うようにはなかなかいかないですが、どうせやるなら本当にシニアの自立につながる意味のあるものにしていこうと強く感じました。

 

 

最後にプロジェクトを応援していただいている東京大学名誉教授の眞鍋昇先生が、ついこの前に言われていた言葉を取り上げさせてください。それは『日本は今、ゆでガエルになろうとしている』という言葉です。ゆでガエルとは熱湯の中にカエルを入れるとカエルは熱さにビックリして熱湯から飛び出ます。一方あらかじめ水の中にカエルを入れて徐々に熱を加えていくとカエルは温度の変化に気がつかずにゆでガエルになってしまうという話です。この話はアメリカのグレゴリー・ベイトソンという思想家の寓話で実際にはそうはならないようですが、要は人間は急激な変化には危機意識が働き、緩慢な変化には対応が出来ないという内容のようです。

 

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ジワジワと確実に進んでいる日本の超高齢社会の問題が、決して人ごとでは無く自分にも関わる問題だと感じてもらえるような、そして何かを始めるきっかけになるようなプロジェクトでありたいと思った言葉でした。もう私達は水の中にいます。

 

 

 

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