『 16時間 』


2015年NHKの国民生活時間調査報告書によると、1日のうち家で過ごす時間の平均が『約16時間』だそうです。私は出張族でほとんど家にいませんが平均するとそうなるようです。

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団塊の世代と言われる方々が後期高齢者になる、5人に1人は75歳以上になるという、いわゆる「2025年問題」には医療や介護の問題が取り上げられることが多いですが、その中の1つが人生の大半を過ごす場所、『 住居 』の問題です。

 

2025年、世帯主が65歳を超えると言う世帯が2015万世帯、75歳を超える世帯が1187万世帯と予測されていています。その中には高齢者が二人だけで生活されている、あるいは一人暮らしの高齢者も多く老々介護や、孤独死などの問題などもあり、今後は今以上に大きな問題になりつつあります。
また公的な介護施設への入居待ち問題などもその問題をより深刻にしています。

 

そこで2011年10月にスタートしたのが、”サ高住”(サービス付き高齢者向け住宅)です。
”サ高住”とはバリアフリー対応の賃貸住宅で、基本的にまだ介護の必要がない比較的元気な高齢者のための住宅です。
”介護施設”のイメージが強い有料老人ホームに比べて、サ高住は安否確認サービスと生活相談サービスの2つが義務付けされているだけで自由度の高い生活がおくれるとされています。

 

 

シニア世代の方々の自立をテーマに始まったこのチャントチャントプロジェクトですが、ありがたいことに様々な立場の方々がその考え方を理解してご協力いただいています。

 

そして今回紹介させていただきたいのが、そのお一人であり、チャントチャントプロジェクトのメンバーでもある竹中永健さんです。

竹中永健さんは成年後見人として認知症高齢者の方々のお世話をされている中で高齢者の住まいに関する問題に直面され、先ほどご紹介した”サ高住”も本当の意味で実際に住むことになる高齢者に喜んでもらえるようなものは現実には少ないのではないか、居住者一人一人にとって本当に生き生きと暮らせる場所に出来ないだろうかということで、従来の”サ高住”から”コンセプト型サ高住”という考え方で『ばんぜんの会』の代表として活動されています。例えばペット共生型、ガーデニング家庭菜園付き、趣味➕カフェ付きなど、、聞くだけで住みたくなるような住宅だと思いました。

 

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先日大阪にて竹中永健さんが主催する『ばんぜんの会』の定例勉強会に初めて参加させていただきました。

前半はこうのとり倶楽部の助産師である林祐子さんから「働く女性の健康を考えるおはなし会」というテーマで少子高齢化問題、不妊治療の現状や女性にしかわかりにくい内容も男性にもわかりやすくお話していただきました。後半は様々なお仕事をされている方々から高齢者や障がい者の方々にとって住みやすい住居などに関連する話などがあり、竹中さんを中心に志の高い方々とそれぞれの立場で出来ることを話し合う時間を過ごさせていただきました。

 

本当に必要なサービスは高齢者や障がい者の方々にしかわからないと思いますし、いまある制度や仕組みだけではうまくいかないとき職種や立場にとらわれずに協力して問題を解決することが大切だと強く感じた勉強会でした。

『 サッカー 』



世界最高のサッカー選手と言われるリオネル・メッシが所属するFCバルセロナが、チャンピオンズリーグで歴史に残る大逆転劇を起こしニュースになっています。

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一方日本でもJ2の横浜FCに所属する“カズ“こと三浦知良選手が50歳になった今シーズンもJリーグの最年長記録を更新し続けていると取り上げられていますが、スペインにはそれを上回るロベルト・カルモナという54歳の現役選手がいて現在の世界最高齢の現役サッカー選手です。ウルグアイ出身1962年生まれのカルモナ選手は昔のチームメイトの孫とプレーすることもあるということで話題を集めています。

 

サッカーはボールさえあればどこでも気軽にできるスポーツで、また世界で一番人気のあるスポーツだと言われています。(余談ですがチャントチャントプロジェクトの”チャント”はサッカーの応援チャントからきております。)

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年齢を重ねてプロでサッカーを続けるというのは大変なことですが、一般の方々が楽しみでサッカーを続けることは健康にもつながるということがわかってきています。

サッカーは一見激しいスポーツですが、ルールが単純で比較的自由度が高い競技ですから、無理をしない程度に気をつけてプレーをするのがポイントです。

デンマークのコペンハーゲン大学の研究によると、ふだんトレーニングをしていない高齢者がサッカーをすることで筋力や骨密度が向上するという研究があるようですし、サッカーは周りを見て動きますから交通事故の予防にも役立ち、ボールを蹴ったり走ったりすることで年齢とともに衰えやすい下半の筋肉が鍛えられ寝たきりの予防にもつながります。

 

また”棒サッカー”という競技も高齢者の方々に人気があります。

この競技はサッカーですが脚を使わないで棒を使います。そして座ったまま行いますので車椅子の方でも参加できます。1チーム11人で縦12メートル、横90センチのコートに向かい合い棒を使いゴールに入れるという競技です。かなり盛り上がるようです。

 

私もサッカーを時々(年に1.2回しか出来ていませんが)しますが、体力の衰えはやはり感じますが、それ以上に多くの人と汗を流して協力してゴールを目指すというのは素晴らしいと感じます。1人だと続かないスポーツもチームメイトがいると続けられるという方も多いようです。

日本でも全国各地で棒サッカーのようなものから、本格的なシニアサッカーまで盛んになってきています。

サッカーがシニアの方々の自立につながるようなことができたらいいなぁと日々考えております。

 

『フットボールは子供を青年にし、青年を大人にし、大人を紳士にする。尚且つ大人を子供に戻す力がある』

リヴァプールFCの名監督ビル・シャンクリーの言葉です。いくつになってもサッカーでもどんなことでも、何か夢中になれることを探すのもいいことかもしれません。

 

 

 

『たかがスポーツ?』

「卓球はシニアにぴったりなスポーツです」と静岡で卓球をシニアの方に教えている男性が嬉しそうにお話ししてくれました。

「卓球はまず下半身が鍛えられますし、早いボールを見る必要があるので動体視力や瞬発力が鍛えられ、なにより怪我が少ないのがいいことなんです」と教わりました。

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スポーツはただ趣味や娯楽だけではなく健康にもかなり関わりがあることがわかってきています。

スポーツによって医療費を抑制出来るのではないかという試みが始まっています。

《e-Wellnessシステムの活用》

株式会社つくばウェルネスリサーチが中心となりの住民に対して個別指導と継続使用可能とする運動、栄養プログラムを提供する管理システム

このシステムを活用した新潟県見附市の実証実験では運動継続した年間一人当たりの医療費は104234円の削減になった。

《三重県いなべ市 介護予防・健康増進活動「元気づくりシステム」》

三重県いなべ市が元気クラブいなべに事業委託を実施している介護予防、健康増進活動。

体験プログラムとしてストレッチ、ウォーキング、ボール運動などを実施。

2008年度レセプト上での参加者全体(588人)の国保の国民医療費削減額は約4600万円。

また「医療費分析による保健医療の効率評価に関する実証研究」東北大学大学院医学系研究科 辻一郎教授に基づく文部科学省試算によると

国民のスポーツ参加により抑制出来る過剰医療費が約2.9兆円とされている。

そして1日1時間以上歩く人はそうでない人に比べて平均寿命が1.5年長く、生涯医療費は70.9万円安いとされています。

健康にも欠かせないスポーツですが、文部科学省スポーツ関係データ集によると日本のスポーツ関係予算対GDP比を比較するとフランスが約3倍、カナダは約4倍、イギリスは約24倍もスポーツ関係予算を使っているようで、日本は予算が少ないようです。今後東京オリンピックに向けて増えるのでしょうか?

一方スポーツは遊びでもあるので、楽しみながら健康維持ができるというのが素晴らしいところでもあります。

ちなみにシニアのスポーツランキングによると

1位  ウォーキング

2位  登山、ハイキング

3位  ゴルフ

4位   器具を使ったトレーニング(スポーツクラブやフィットネスクラブなど)

5位   釣り

6位   サイクリング

7位    水泳

8位    ボウリング

9位    ジョギング・マラソン

10位   卓球

となっていて個人的には今後サッカーが入ってくるのを期待しております。

スポーツは誰でも何歳からでも、本格的でも軽くでもスタート出来ます。

”たかがスポーツ”かもしれませんが、その可能性はかなり大きい。

”されどスポーツ”だと思います。