『終活を考える』

最近、「○活」という言葉をよく聞くようになりましたね。
「就活」「婚活」「恋活」「妊活」、そして最近話題の「終活」

「終活」は、ここ数年テレビなどでも取り上げられていることもあり、多くの人たちが知るところとなりました。最近だと、「渡る世間は鬼ばかり」など様々な脚本を手がけた、橋田壽賀子さん(91歳)が終活をして話題となりました。

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Photo by jill111

■終活とは?

終活とは「残りの人生をよりよく生きるため、葬儀や墓、遺言や遺産相続などを元気なうちに準備すること」という意味で、この言葉は週刊誌が作った造語です。

以前から遺言書の作成などは行う人もいましたが、広く一般的には浸透していなかったように感じます。しかしこの終活という言葉が出来てからは、多くのシニア達が関心を持ち、実際に様々な準備を始める人が増えているそうです。

終活が人気となってきた背景には、この言葉の親しみやすさと、昔と違い子供が少なくなっている今、子供に負担や迷惑をかけたくないと考えるシニアが増えてきているなどの理由があるからではないでしょうか。

これまで「死」に対する準備や言葉というのは、縁起が悪いと思われがちでしたが、準備をしていなかったばっかりに、遺された家族が途方に暮れてしまうケースもあるとすれば、終活は決して縁起の悪いことではないのではないでしょうか。

 

私の父も、昨年この終活を行った一人でもあります。
昨年、癌を患った父は、大きな手術をする事となりました。手術の成功率は高いものではありましたが、「絶対大丈夫」という保証もありません。

そこで父は、手術までの間に色々な準備を短期間で行いました。まず取り掛かったのは、部屋の掃除でした。自分が命を落とした場合には、実家のこの部屋に運び込んで欲しいということでした。

次に、お墓の開眼供養です。数年前に既に墓地を自ら購入し、自分の気に入った墓石まで建ててはありましたので、開眼供養のみお願いしました。さらにこの時、戒名も付けていただきました。

あとは、連絡してほしい親戚や知り合いの連絡先一覧の作成、私たち子供への遺産相続の大まかな計算など、ありとあらゆる準備をしていました。

結果としては、手術は成功し今も元気に生活できていますので、その準備は準備だけで終わることとなったわけですが。
しかし、こうした準備をしてくれた事で、私たち子供側は、何をすればいいのかなどわかりやすく、大変有難いなと思いました。そして、その準備をした父本人も、この先何が大切であるか、何をすべきかなど、逆に残りの人生を有意義なものにしようと考える切っ掛けになったようです。

もちろん、必ずしも終活をしなければならないということはありませんし、終活をしないことが悪いということはありません。しかし、終活をすることで、快適なシニアライフを送れる切っ掛けが見つかる場合もあります。まずは、身の回りの不用品を片付けるなど、小さなことから始めてみるのも悪くないかもしれませんね。

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