『丈夫な歯が健康を作る』

先日お会いしたシニア女性、長谷部さんのお話です。長谷部さん、年齢は90歳になられます。90歳とは思えない程お元気で、なんと未だに現役で家政婦の仕事をこなしているそうです。

家政婦の仕事は結構な重労働でもあります。どうするとそんなに健康で若々しさを保てるのか、毎度のことながら長谷部さんにも恒例の質問をしてみることに。

「健康の秘訣は何ですか?」

すると、驚きの答えが返ってきました。

「歯が丈夫だからだと思うのよね」

なんと長谷部さん、90歳でいながらにして、治療箇所はあるものの全て歯は自前だそうなんです!昨年度は「いい歯の日(11月8日)」に表彰もされたそうです。

※いい歯の日表彰:80歳以上になっても自分の歯を20本以上保てている健康な人を表彰

「歯が丈夫だから、固いものでも何でも食べられるの。それが元気の秘訣だと思うのよ。」と長谷部さんはおっしゃっていました。

歯が丈夫だと健康が保てるという話を確かに聞いたことがあります。今回長谷部さんのお話を伺って、改めて歯は健康と大きく関係あるのだなと実感しました。

そこで今回は「歯」と「健康」についてを簡単にご紹介させていただきます。

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Photo by  David Salafia

 

■歯と脳と足の関係

加齢とともに弱る足腰、そして脳の衰え。こうした足腰や脳の機能を保つためには、歯を丈夫にすることが大切です。歯を丈夫に保てないと、認知症のリスクは1.9倍、転倒リスクは2.5倍高くなるというデータが出ています。

物を噛むという行為は、同時に脳を刺激することがわかっています。噛んだ時の刺激は歯根にある歯根膜から脳に伝わり、その刺激は脳にある、運動・記憶・思考・感覚・意欲などを司っている部分の活性化に繋がるからです。歯がなくなると、噛めなくなるだけでなく、歯根膜もなくなってしまうので、脳への刺激が伝わらなくなるので、認知症リスクが高くなると言われています。

また、歯が残っていないと下顎がずれて前身のバランスが崩れることから、歩く速度が遅くなったり、歩くこと自体が少なくなり筋肉量がしだいに減少してしてしまうと言われています。

歯を健康に保つためには、咀嚼回数が重要です。何度も噛むことによって、唾液がしっかりと分泌され歯を守ってくれます。

子供の頃に「よく噛んで食べなさい」と言われた事はありませんか?これは、食べ過ぎ予防や消化に関する理由だけでなく、虫歯の予防や脳や運動能力の発達にも関係していたのです。

皆様も今ある歯を大切にするためにしっかり噛んで、認知症や足腰の衰えを防止できるよう心掛けてみてはいかがですか?

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