『新しい事にチャレンジするのに年齢は関係ない』

ここ数年、シニア向けのパソコン教室というものを目にすることが多くなりました。シニア世代の方々からは、「パソコンは難しそう」「覚えるのが大変そう」と言う声も聞こえてくるのですが、逆に「パソコンを覚えたい」と言うシニアの方も非常に増えているそうです。

私の知人にもパソコン教室を開校している人がいるのですが、平日の昼間に来られる生徒さんの多くは、65歳以上のシニア層の方々だと言っていました。知人の教室では入会時に「パソコン教室に通いたいと思った理由は?」という質問をするそうです。もちろん理由は皆さんそれぞれあるようですが、多くの方が「趣味」として始めたいと言われるそうです。

今まで得に趣味らしいものがなかった方も、家で気軽に始めることができる趣味の一つとしてパソコンは人気のようです。

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Photo by Alan Toniolo de Carvalho

■シニアブロガー

最近ではシニア世代の方のブログもよく見かけるようになりました。そんなシニアブロガーの中でも、テレビなどのメディアで紹介され一躍有名になったのが徳島県にお住まいの「さっちゃん」こと堀江幸子さんです。

堀江幸子さんは、80歳の時にパソコンを購入し、84歳でブログをスタートさせています。それ以来6年間、自筆の水彩画と日々の雑感を毎日アップしていました。「していました」と書いたのは、今年2016年5月9日に94歳6ヶ月の長寿を全うして永眠されたからです。さっちゃんは、その時が来る直前までブログのアップをされていました。

70歳の頃から本格的に習い始めたという絵は、四季折々の優美なものばかりで、個展を開かれる程の腕前です。文章は日々の雑感だけでなく、物語や短編なども書かれていて、90歳の頃には短編集「藍の風」を出版されています。

現在では毎日ではないですが、さっちゃんの弟さんがブログを引き継いで、さっちゃんの過去の投稿や作品を紹介する形でアップされ続けています。

さっちゃんは「歳だから」という理由で何かを諦めるのではなく、様々な新しい事に挑戦をし続けました。覚えるのに時間がかかったり、物忘れが多くなったりしても、それを逆に楽しんでいたりした様子がブログから伺えます。

皆様も、新しい「趣味」見つけてみてはいかがですか?

 

「秘密の小箱」(堀江幸子/著 扶桑社/刊 『また、明日。』より)

短歌の友達が
贈ってくれた菓子折り

セットの中のひとつ
「藍大尽」の小箱

誰にも食べられる心配がない
ひとり暮らし

でも、これだけは
見つからない秘密のところに隠してある

忘れた頃
「あれ!こんなところに小箱が?何かしら・・・」

見つけたときの喜びをたくらんでいる

物忘れのひどくなった
歳よりの秘かな楽しみ

 

 

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