『握力の低下は要注意?』

最近、握力を計ったことはありますか?

先日近所で行われていた地域イベントに行ってみると、「体力測定コーナー」というものがあったので、試しに立ち寄ってみることにしました。測定したのは「脚筋力」と「握力」の二項目です。

脚筋力の測定は、パイプ椅子に浅く腰掛けて、両手を交差して胸に当てた状態でスタンバイ。スタートの合図で完全に膝が伸びきるまで立ち上がり、素早くまた椅子に座る、そしてまた立ち上がる、座る、を繰り返し、30秒間で何回出来たかを数え、その回数によって脚筋力が優れているかどうかを判定します。

握力は、皆様も一度は経験したことがあろうと思う、握力計(スメドレー式)を使用して計ります。握力を計るのは、恐らく学生時代ぶりでしたが、結果は両手とも平均的な握力であることが判明しました。

実はこの握力測定、単に体力や筋力を計るためだけではなく、病気のリスクを判定できる可能性があると言われているのをご存じでしたか?

 

■握力測定は心筋梗塞や脳卒中の簡単な検査法

握力測定は、心筋梗塞や脳卒中の発症リスクを知るための簡単な検査方法の一つになると言われているのです。カナダのマクマスター大学が主導した国際研究チームの発表によると、握力が5kg低下するごとに、何らかの原因による死亡リスクが16%増加するとの事。さらに、心臓発作リスクや脳卒中リスクにも関連があるということを発表しています。

日本では厚生労働省研究班による調査では、握力が最も弱いチームよりも最も強いチームの死亡リスクは約4割低かったという結果が出ているそうです。死亡リスクだけでなく、心臓病や脳卒中などの循環器系の発症リスクも下がっていたことから、健康状態を表す指標として握力測定が有効ではないかとの見方をしているようです。

もちろん握力は、その人の生活習慣や運動習慣によって、大きく異なる場合がありますので、一概に握力低下が病気へと直結しているわけではありません。

しかし、明らかに握力が低下したなと感じる場合には、どこかしらに何か病気が隠れていることも考えられますので注意が必要かもしれません。また、こうした変化を切っ掛けに病院を受診することで、病気の早期発見に繋がるかもしれませんね。

最近ペットボトルの蓋が開けにくいなと感じることはありませんか?もしかするとそれは握力低下のサインかもしれません。

 

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Photo by CharlotteSpeaks

 

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