『年末の風物詩「餅つき」が危ない!』

先日、近所の町内会で行われた餅つきに参加してきました。毎年年の瀬に行われる餅つき、これに参加することで、いよいよ年末だなという思いと、大掃除急がなきゃという軽い焦りを感じます。

こうした年末の風物詩でもある餅つきですが、今年は餅つきを中止した自治体が結構あるとか。

中止した理由は「集団食中毒の可能性があるから」だそうですね。特に今年はノロウイルスの感染が猛威をふるっていることもあり、やむ得ず中止したところが多いようです。

確かに過去、餅つき大会を通じてノロウイルスに感染したという報告がいくつか見受けられます。

「食中毒」と聞くと、高温多湿の時期に多いというイメージがありますが、厚生労働省の統計によると、発生件数は1月がダントツで多いのです。

食中毒にはいくつかの原因がありますが、そのほとんどは「ウイルス性」か「細菌性」の二通りです。細菌は高温多湿を好むため夏の時期に、一方低温や乾燥した環境でも長く生きる事のできるウイルスは、冬を好むために冬に発生しやすいのです。中でもノロウイルスは感染力が強いため、感染が拡大しやすく発生件数が他の食中毒よりも多くなります。

餅つきで集団食中毒のリスクをあげるのは、多数の人たちが作業に関わることや、手で触れる機会が多いことが原因だとされています。

こうした理由を考えると、中止する自治体が出てきても仕方がないのかなと思う反面、昔ながらの伝統行事が減ってしまうという事に寂しさを感じずにもいられません。

食中毒のリスクへの認識と、衛生管理を徹底すること、また対策をしっかりとすることで、できるだけ餅つきが中止されないであってほしいなと思います。

餅つきで食中毒の事を心配する人も多いですが、餅にはもう一つ気を付けなければならないことがあります。

それが、餅による「窒息」です。

先日参加させていただいた、高知で行われた眞鍋昇先生(東京大学名誉教授)の講演会の中で、「我が国で殺傷力が一番強い食品は何でしょうか?」という質問が出されました。

その答えが「餅」なのです。

不慮の窒息による死亡者数は12月~2月に多く、その数は一カ月1000人を超えます。そして窒息による死亡者の8~9割は65歳以上の高齢者が占めています。

餅を食べる機会が増えるお正月、こうした窒息事故が多発しますので、餅を食べる際には十分気を付けていただきたいと思います!

 

さて、今年も残すところあと3日となりました。

今年誕生したばかりのCHANT CHANTプロジェクト。まだまだ活動範囲が狭く、至らない部分も多い中、たくさんの皆様のご協力と助けを頂きながら、この一年運営させていただくことができました。

来年、当プロジェクトでは、シニアの皆様が今よりさらに元気で快適な生活を送れるよう、様々な企画をご提案させていただく予定ですのでご期待下さい!

本年中の御愛顧に心より御礼申し上げますとともに、来年も変わらぬお引き立てのほど宜しくお願い申し上げます。

どうぞ皆様良いお年をお迎え下さい!

 

『素晴らしい講演会』

12月21日、高知県立県民文化ホールにてミタニホールディングスさんの創業15周年記念の特別講演会が東京大学名誉教授の眞鍋昇先生をお迎えして行われました。chantchantプロジェクトも協賛させていただいたイベントは健康に関心のある多くの方々にお集まりいただきました。

 

眞鍋昇先生のお話は、非常にわかりやすくなかなかテレビなどでは聞くことが出来ない内容もあり、あっという間の時間でした。

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なぜ人は食べるのか?

何気なく食べている食事の大切さを改めて感じる内容で1人でも多くの人に聞いていただきたいと強く思った素晴らしい講演会でした。

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講演終了後、高知空港の出発ロビーで伊丹行きの飛行機を待っている間のことです。

「私の周りには、健康の話を聞いたり学びたいという方々が多いのですが、”どこに行けば教えてくれるのでしょうか?”とよく言われることがあります」と私が話すと、先生から「学校では国語、算数、理科、社会、、と授業があるのに健康という授業がない。世界中の国が経験したことのない超高齢社会を進む日本ではそういうことも考えていく必要があるのではないでしょうか」というお話があり、まさにその通りだと思いました。

 

今回の眞鍋先生の講演会を企画されたミタニホールディングスさんは「毎日食べるものから健康に」をテーマに安心・安全な食材の提供、医療向け製品の取り扱いをされているだけでなく、健康づくりのお手伝いが出来るようなエステサロンや飲食店など幅広い事業を展開されている企業です。

創業15周年のイベントを講演会にしたのはミタニホールディングス代表の三谷社長の考えだったようで、地元の高知県の方々に大学に行かないと聞くことが出来ないような講演会を体験していただきたい、そして取引先の方々に会社の考え方を知ってもらいたいという気持ちがあったとお聞きしました。

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世界に先駆けて超高齢社会に直面している現在、少しでも長く健康でいれるように一人一人が取り組んでいくことはとても大切なことだと思います。そしてそういう方々を応援したいという、眞鍋先生やミタニホールディングスさんの想いが伝わってくるとても意義のある講演会だったと思います。

chantchantプロジェクトでは今回のような素晴らしい講演会のようなイベントを、もっと増やしていきたいと考えています。

 

 

『壊れたおもちゃを修理するおもちゃ病院~シニアボランティア~』

12月の一大イベントの一つともなったクリスマス。今年も各おもちゃメーカーではクリスマス商戦が繰り広げられています。シニア世代の皆様の中にも、お孫さんからクリスマスプレゼントを頼まれている人も多いのではないでしょうか。

最近では、子供のおもちゃとは思えない程の精巧なもの、それに伴って高額なものというのが増えたように感じます。私たちが子供の頃に比べ、おもちゃを選ぶ幅が増え、次々と新しいおもちゃが発売されることで、子供たちが夢中になるようなおもちゃを見つけることが難しくなりました。

さらに、新しいおもちゃが次々と発売されることで、壊れたら次のものを買って、それが壊れたらまた次と、長く使わずに処分されてしまうおもちゃも増えたのではないでしょうか。使っているうちに壊れてしまうのは仕方のないことですが、それをすぐに捨ててしまうのではなく、修理できればなと思った事はありませんか?

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Photo by donnierayjones

■壊れたおもちゃを修理する「おもちゃ病院」

実は、壊れたおもちゃを無料で修理してくれるところがあるのです。それが「おもちゃ病院」です。おもちゃ病院とは、その名の通り壊れたおもちゃを治してくれる病院のことで、日本おもちゃ病院協会というボランティア団体が開設しています。

日本おもちゃ病院協会が開設するおもちゃ病院は、全国に470カ所ほどあり、1300名以上のおもちゃドクターがおもちゃの修理に携わっています。

おもちゃドクターは、各地域にお住まいのシニアの方々です。長年の経験や専門技術を生かして、丁寧に壊れたおもちゃを治してくれます。当然治す事のできないおもちゃもあるそうですが、完治率はなんと約9割だそうです。

壊れたおもちゃを治して、また使える様にするというのは、「物を大切にする心」を学んだり、「科学に対する興味」の切っ掛けとなったり、「物作りの楽しみ」や「思いやりの心」を養うためにも繋がり、子供たちにとって大変大きな意味があります。

さらに、おもちゃ病院は子供たちにとって有益なだけでなく、おもちゃドクターとして活躍するシニアにとってもメリットがあります。

■おもちゃドクターとして活躍するメリット

おもちゃドクターとして活躍することは、おもちゃの修理を通して、子供たちや地域住民との交流が持てたり、社会問題ともなっているシニアの引きこもりを防ぐことにも繋がります。

外に出て人と交流することは、認知症の予防にもなりますし、何よりシニアにとって良い刺激となり、元気に生き生きと毎日を暮らす糧ともなります。

実際におもちゃドクターとして働く人の多くは、「おもちゃを修理してあげた時に子供たちが見せる、割れんばかりの笑顔が何よりの励みになる」と言われます。また、悪戦苦闘しておもちゃの修理を終えた時には、「やりがい」や「いきがい」を感じると言う人も。

現在おもちゃ病院は、先に紹介した日本おもちゃ病院協会が開設しているだけでなく、各地域で独自におもちゃ病院を設立しているところも多く見られます。

「おもちゃの修理なんて経験ないから」「細かい作業が得意じゃないから」と言う人も、おもちゃドクターになる前には丁寧な研修を行ってくれるとのことですので、未経験からでも全く問題ないそうです。

是非皆様も街でも、こうしたおもちゃ病院があるようでしたら、一度覗いてみてはいかがでしょうか。