『 スポーツ = 働かない? 』

『スポーツ』の語源は“働かない”という意味をもつようです。

 

「sports スポーツ」の語源はラテン語の「deportareデポルターレ」にさかのぼるとされ、「ある物を別の場所に運び去る」が転じて「憂いを持ち去る」という意味、あるいはportare「荷を担う」の否定形「荷を担わない、働かない」という語感の語である。これが古フランス語の「desporter」「(仕事や義務でない)気晴らしをする、楽しむ」となり、英語の「sport」になったと考えられている[1]。

 

とウィキペディアに書いてありました。プロスポーツは別として、私たちがするようなスポーツは本来は楽しみであり、気晴らしであり、仕事ではありません。

ただ赤ちゃんは泣くのが仕事で、子供は遊ぶのが仕事、学生は勉強するのが仕事、、、と考えていった場合にお年寄りは健康でいることが仕事で、そして家族に迷惑かけないよう、寝たきりにならないよう、そのために身体を動かすようなスポーツは、そういう意味では“仕事”になるのかもしれません。

 

 

 

最近よく街で見かける紫色の看板があります。カーブス(Curves)というお店です。講演のときにお会いするシニアの方々も利用されている方がたくさんいます。

カーブスは1992年にアメリカのテキサスでスタートした女性専用のトレーニングジムです。カーブスに来る約40%は60代ですが、1回30分で、予約不要、普段スポーツジムに通わないようなタイプの方でも手軽に通えるということで人気のようですが、さらにカーブスが女性から支持されている理由が“3つのM”を排除することです。

  1.  men            男
  2. mirror          鏡
  3. make up     化粧

男性には分かりにくい女性ならではの気遣いもあるようです。

 

 

 

また「要介護」「要支援」の予防をするために累計27都道府県、70市区町村の自治体から介護予防事業を受託し、カーブスで運動指導を行うなどスポーツクラブの枠を超えて社会に貢献するような活動が人気の理由の一つだと思います。

 

 

世界15か国・1地域の527社・団体の最新の福祉機器の展示や体験が出来るH.C.R(Int.Home Care & Rehabilitation Exhibition)2017が東京ビッグサイトであり参加してきました。高齢者の介護予防に関連するものが多数紹介されており大盛況でした。

 

 

外側のブースにはトヨタ、日産、ホンダ、マツダなどの自動車メーカーがズラリと並び、足腰の衰えた高齢者も安心して乗れる車があり、また理学療法士が杖の選び方を教えてくれるコーナーや、足腰を強くすることが出来るゲームや、転倒しにくい靴、そしてロボットスーツでおなじみのあのサイバーダインもブースがあり体験してきました。やはりロボットスーツは素晴らしいの一言でした。

 

中でも静岡鉄道が独自に開発したという『トライリハ』は興味深い商品でした。3枚のプラスチックのような板を組み合わせたシンプルな作りながら、値段も安く場所もとらずに形を変えると様々な運動が出来ていいなぁと感じました、またアビリティーズの『トレアックスパッド』も色のついたパッドをタッチしたり踏んだりすることによって先端のLEDインジケーターが光るというもので、ゲームのように楽しみながら様々なトレーニングが出来る印象に残った商品でした。

とにかく高齢者の介護予防、特に運動分野はいつまでも自分の足で歩きたいという高齢者の思い、そして家族も少しでも応援してあげたい気持ちと介護の負担が少なくなることへの期待もあって期待されている分野だと思います、超高齢社会の日本では市場的な意味も含めて多くの企業がものすごく力を入れていると感じました。

 

 

魅力的な商品に共通してることは気軽に楽しみながら身体を動かすということでした。

 

身体を動かすことやスポーツが介護予防になるということは、スポーツが本来持っている楽しみや気晴らしの要素が無くなってしまっては意味がないので、スポーツの楽しさを残しながら介護予防につながるようなものにしていかなければならないことが大切です。

そして身体の状態は人によって異なります、そう考えるとそれは決して簡単では無いことだと思います。

人によって身体の動かし方や身体の状態は違いがあって当たり前です。チャントチャントプロジェクトでは本当にシニアの方々の自立につながる運動をとなると、やはり一人一人にあった身体の動かし方や運動などを考えていかないといけないと思っています。

 

 

超高齢社会のいま、スポーツにはこれまで以上の意味が求められているのかもしれません。次回10/26(木)のちゃんとちゃんとの学校ではシニア世代の介護予防につながるような運動や身体の使い方などを中心にした授業を、骨格形状から身体の動かし方を提案するスペシャリストであるフィールフィールド株式会社代表取締役の鈴木学さんにゲストで参加していただいて行います。なかなか聞く事が出来ない話がありますので私はバスケをしている子供も連れて行く予定です。皆様も是非一緒に学んでみませんか?

 

▼▽▼参加受付中▼▽▼

ちゃんとちゃんとの学校 vol.3
~シニア支援パーソンが集う勉強会~
詳細・ご予約

https://www.facebook.com/events/121662748562280??ti=ia

日時 : 2017年10月26日(木)19:00~20:30
会場 :パークスターズ東京青山会議室(青山一丁目駅)
主催 :  chant-chant プロジェクト

 

 

 

 

『 敬老の日に思うこと 』

台風18号が夜中に通過し、青空が広がっている今日は取引先企業のシニアの会員様、約200名ほどの方々にお集まりいただいて横浜国際ホテルでの健康教室です。

 

 

 

お集まりいただく方のほとんどはお元気です、元気な方が病気にならないように、寝たきりにならないように、そんなお話をさせていただくわけですが、今日は「敬老の日」ですね。

 

社会人になりたての頃、先輩に教えてもらった昔話があります。

【むかしむかし、あるところに母親と息子の2人暮らしの家がありました。そして息子が嫁をもらい子供を授かり、2人だった家族が4人の家族になりました。

そんなある日、村に大雨が降り川が氾濫し家族4人が流されてしまいます。体力のある息子と嫁は自力で岸まで辿り着くことができたんですが、小さな子供と息子の母親は流されています。息子と嫁は考えました、恐らく2人とも助けることは難しいから1人だけ助けることにした、という話です。】

 

そして話の結論は、子供を助けず息子の母親を助けました。子供はまた産めばいい、でも母親は俺にとって1人しかいない、お願いだから助けさせてくれと息子が嫁に言って、嫁がわかりましたと言ったという話で、聞いたときはびっくりしました。

 

先輩の話で詳しいことはわかりませんが、恐らく昔は親を敬う気持ちが今より強かったということなんだと思いました。

 

 

こういう川柳があります。

”親孝行したい時には親は無し”

ところが以前新聞の投書で見かけたのは

”親孝行したくもないのに親がいる”

一見ひどいことを書いていますが、これは認知症の親を持つ家族が書いたもののようで、考えさせられる川柳です。

 

 

認知症で行方不明1万5000人

日本経済新聞によると2016年に認知症が原因で行方不明になったとして警察に届け出があった人数が1万5432人であり、これは4年連続で増え過去最多を更新し続けている。もし家族が認知症になったら、常に側にいることは難しいと思います。ちょっと目を離した隙に行方不明になり、事故にでもあったら、逆に事故をおこしてしまったら、そう考えるとぞっとします。

これが今後ますます増え続けると考えると大変な時代になっていくのは明らかで、より認知症の予防は大切になります。

 

チャントチャントプロジェクトでは「敬老の日」だから高齢者を大切にしましょうというより、お年寄りを敬うことは当たり前のことでこれからも当たり前でなければならないと考えています。

出来れば「敬老の日」をきっかけにして例えば超高齢社会の日本のことを、子どもから大人までが少し考えてみるきっかけに、そして今の自分に出来ることはないだろうかなど、そういう何か始めてみるきっかけにすることが大切なのかなぁと感じています。

 

先ほどの”親孝行したい時には親は無し”

の後に

”石に布団は着せられず”

と続けることがあるようです。

親孝行は大切ですが、きっかけがないとなかなか後回しになりがちですが、残念ながらいつまでも出来るわけではありません。まずは自分の周りにいる人から始めてみるのもいいかもしれません。

 

 

 

来月以降チャントチャントプロジェクトの事務所を使ってシニアの自立につながるような小さなチャレンジをスタートしようと考えていますので、またお知らせいたします!

 

そして10月26日の”ちゃんとちゃんとの学校 vol.3”では、来てもらえて本当に嬉しい特別なゲストがわざわざ広島から来ていただけることになりました。フィールフィールド株式会社から代表取締役の鈴木学社長をお招きして開催いたします。

フィールフィールド株式会社さんは、(私も1度体験させていただいたのですが)1人1人の骨格構造を分析できる測定器を開発されていて、その人にあったより正しい身体の使い方や適切なシューズを選ぶことが出来るシステムを確立しており、2015年に設立されたフィールフィールド株式会社は2016年には第23回ひろしまベンチャー助成金で大賞を受賞するなどいま注目されている企業です。

 

 

 

代表の鈴木学さんには1度会わせていただいたのですが、とにかく誠実でまっすぐな方で高齢者の方々が膝が痛いとか腰が痛いとよく言われているので、それも身体の使い方が深く関わっているという話や、あと私にぴったりな靴も教えていただいて、試しに履いてみたら全然違いました!また詳しくご紹介させていただきたいと思っています。

 

シニアの自立をみんなで学ぶ

”ちゃんとちゃんとの学校 vol.3”

是非気軽にご参加ください。

 

 

▼▽▼参加受付中▼▽▼

ちゃんとちゃんとの学校 vol.3
~シニア支援パーソンが集う勉強会~
詳細・ご予約

https://www.facebook.com/events/121662748562280/?ti=icl

日時 : 2017年10月26日(木)19:00~20:30
会場 :パークスターズ東京青山会議室(青山一丁目駅)
主催 :  chant-chant プロジェクト

 

 

 

『 ドライブ 』


MIT(マサチューセッツ工科大学)がウェブ上で自動運転に関するアンケートを始めています。『MORAL MACHINE』(モラル・マシーン)という名前のアンケートでは今後自動運転が進めば起こる可能性がある不測の事態にどう対応するべきかなどを、アンケート方式で選んでいきます。

例えば自動運転の車がどうしても回避出来ない状況になった場合、子供連れの家族をひくのか、あるいは高齢者をひくのか、決めることが出来ない究極の選択をしなければならないという恐ろしくもあるアンケートです。今は人間が瞬時に判断しているものをAIが判断するようになると命の重さなど様々なモラルに関わる問題が出てくるというのがこの『モラルマシーン』です。

 

 

 

警視庁交通総務課統計によると東京都内の交通事故発生件数は、10年前から毎年減少しています。ところが高齢者の交通事故は毎年増加しています。

 

もちろん高齢者の人口が増えていることが原因の一つではありますが、高齢者による交通事故のニュースをよく見かけるのも事実です。アクセルとブレーキの踏み間違いや高速道路の逆走など、高齢者の車による事故は運転する高齢者だけの問題ではなく、誰もが関わる可能性がある大きな問題です。

 

 

 

高齢者の運転事故の約6割が交差点で起きています。

例えば左折や右折する場合、一本道に比べると対向車や歩行者などにも気をつけなければなりません。同時に複数のものに注意をすることは加齢とともに苦手になることの一つにあげられます。

 

高知工科大学、地域交通医学研究室の朴啓彰(パク・ケチャン)客員教授によると高齢者の交通事故と脳が関係していることがわかってきているようです。脳ドックで調べた4000人の脳を調査した結果、交通事故を起こす高齢者の脳の一部の血流が悪くなって出来る『白質病変』が起こっているということで、白質病変があると事故を起こす割合が1.6倍、さらに交差点事故は3.4倍も高くなるようです。

『白質病変』になると

①物忘れ

②ちょっとした段差につまずきやすくなる

③食事のときに咳き込む

などの症状がでてくるようですから当てはまる方は注意が必要です。

 

改めて健康でいることは、自分のためだけではないと思います。

 

 

 

そんな状況の中、高齢者の方が「クルマの運転が怖い」「運転する自信がない」という声から生まれた制度が『運転免許証自主返納制度』です。

 

1998年に制度化されたこの制度は当初、身分を証明するものがなくなるという理由であまり進まなかったようですがその後、金融機関などでも本人確認書類として有効な『運転経歴証明書』がつくられ、また自主返納のサポート制度も都道府県別に様々な特典があり、例えば大阪府では大阪府警と30以上の商店街がタッグを組んだ返納者への割引きなどのサービスが話題になっています。

(都道府県別の運転免許証自主返納制度のサービスが詳しく載っている【高齢者運転者支援サイト】)

 

 

 

ただし、クルマの運転に関しては交通手段として考えた場合、交通網の発達した都市部に比べて、地方では生活の中で切っても切れない存在でもあるのがクルマの運転でもあります。

 

どうしても運転が必要な時には、”自分は大丈夫だろう”という思い込みを捨てて、ベテランドライバーになればなるほどより安全運転をしていく心がけが大切になります。

 

 

また、先ほど紹介させていただいた”白質病変”(高齢者の交通事故に関係する脳の状態)にならないようにすることも大切になってきます。

 

そのためには「栄養」「休養」「運動」を日頃から気をつけるべきです。よく白質病変に関しては地中海料理を参考にするといいと言われています、地中海料理には「オリーブオイル」「魚」「ナッツ」などが使われておりそれらに含まれているオレイン酸、DHA・EPAなどは認知症予防にもなります。

 

また”睡眠負債”という言葉がアメリカから始まり、慢性的な睡眠不足も脳の機能を著しく低下させる要因です。

 

そしてなにより脳の健康には運動が大切になるようです。1日30分歩くということが白質病変を防ぐうえでは大切で、運動することはいつまでも歩ける身体をつくるためにも、そして脳の病気を防ぐことにも関係があるようです。

 

 

チャントチャントプロジェクトでは元気なシニアがいつまでも自立して楽しい生活を過ごしていくことが大切だと考えています。これからもっと高齢化が進む中で、高齢者は運転しないほうがいいというだけでは問題の解決にはならない気がします。

テクノロジーはどんどん進化していきますが、それだけではなく人間ももっと自立して進化していかないといけない時代になる気がします。

 

 

シニアの自立についてみんなで学んでいく

”ちゃんとちゃんとの学校”の3回目の日程が10月26日に決まりました。ゲストやテーマはまたお知らせいたしますので是非皆様のご参加お待ちしております。

 

▼▽▼参加受付中▼▽▼

ちゃんとちゃんとの学校 vol.3
~シニア支援パーソンが集う勉強会~
詳細・ご予約

https://www.facebook.com/events/121662748562280/?ti=icl

日時 : 2017年10月26日(木)19:00~20:30
会場 :パークスターズ東京青山会議室(青山一丁目駅)
主催 :  chant-chant プロジェクト