『 3回目の “学校” 』


東京は連日の雨で、珍しく晴れた10月26日に”ちゃんとちゃんとの学校”の3回目が無事開催されました。

今回のテーマは『シニアと運動   JAPAN 最前線』というとてもハードルの高いテーマでしたが、ゲストの方々の素晴らしい授業と熱心な参加者の方々のおかげで中身が濃い内容となりました。

ちゃんとちゃんとの学校はまず「始まりの会」から始まります、初めて参加される方に向けてプロジェクトの主旨などをお伝えさせていただきます。今回からチャントチャントプロジェクトの影の功労者である都能さんから「始まりの会」をしていただくことになりました。都能さんはシニアの自立というテーマにとても共感していただいて、多くの方々をプロジェクトに紹介してくれている頼もしい存在です。

1時間目は広納(私)から、高齢者の交通事故や、認知機能検査、また運動で病気の予防や認知症予防になり、医療費の抑制になるという群馬県の中之条町の例などをとりあげました。

そしてプロジェクトメンバーでケアマネジャーをしている安藤亜樹さんの協力で、町田にある介護福祉施設の見学に行った時のことを報告させていただきました。半身麻痺などの方々のために手すりの位置を変えたトイレの右向き左向きの話から、実際に自宅まで行ってその方にあったレベルの運動法を提案するという話までとても素晴らしいと感じました。詳しくはまたの機会に書きたいと思います。ここからは私の意見ですがこれだけ大変な仕事内容にも関わらずそれに見合った収入が得られないという話をよく耳にします、実際働いておられる現場を見させていただくともっと仕事に見合う収入にならないと“高齢者の方々のためになれば”という気持ちだけでは、続けることは大変だと感じました。とにかくお忙しい中にもかかわらず快く案内していただいた施設長の方、施設で身を粉にして頑張って働いている現場の方々本当にありがとうございました。

現在、高齢者にとっての運動は認知症予防に、要介護予防にもつながります。

 

 

『ほとんどの日本人は正しく歩くことが出来ていない』

2時間目はプロデューサーの幸田さんにどうしても来ていただきたいとお願いしていた、フィールフィールド株式会社、スポーツ骨格サイエンティストの鈴木学さんです。

今のお仕事をされる前は自動車メーカーのマツダで車のボディをデザインしていたという鈴木学さんは、車もボディに対してそれを支えるタイヤやサスペンションなどが合ってないとうまく走れない。それは人間も同じことだと、ただし人間の場合はどんなに合っていない靴を履いたとしても歩けてしまう、どうやらそれが問題なようです。自分に合っていない靴や歩き方で歩いているとそのうち身体のあちこちに負担がかかります。そして高齢者の場合関節の痛みにつながります。今ほとんどの人は“正しく歩くことが出来ていない”といいます。

 

そして鈴木学さんからは身体に負担をかけない正しい歩き方を参加者の皆様にレクチャーしていただきました。もう目から鱗の話で参加者の方からも大反響でした!私もすぐに翌日に家族に教えました。

高齢者に多い悩みの一つに”膝が痛い”というものがあります。ほとんどは加齢とともに膝を支える軟骨がすり減り変形するという変形性膝関節症です。40代から始まるというこの変形性膝関節症も元気なうちから正しい歩き方をしていれば防ぐことも可能なようです。

人間の骨格は162種類のタイプに分かれ、その人にピッタリな身体の動かし方や靴の選び方をアドバイス出来る鈴木学さんのような方がチャントチャントプロジェクトを応援していただいているのは有り難い限りです。今回はこの数時間のためだけに、わざわざ広島から来ていただいて翌朝には広島に戻られました。内容だけではなくて少し話をするだけでも伝わってくる鈴木学さんの丁寧で真面目な姿勢も含め、とても素晴らしい授業になりました。鈴木学さん、お忙しい中本当にありがとうございました。

 

ちゃんとちゃんとの学校に参加いただいている方を紹介するコーナーでは、森脇剛さんをご紹介させていただきました。

森脇剛さんは山口県周南市の出身で、上京されてアパレル関係のお仕事をされていたのですが、転職して現在は老後の資産形成セミナーを中心にファイナンシャルプランアドバイザーとして活躍されています。山口県にいるお父様が介護状態で、このプロジェクトにも興味をもって参加いただいています。森脇さんは現在65歳からのセカンドライフプランセミナーも企画中だということで精力的に活動されています、またBMW(Best/Business Matching Workshop)という食をテーマにした色々な企業とコラボしたイベントも開催されています。是非参加してみたいです。

 

そして毎回、ちゃんとちゃんとの学校の素晴らしい写真を撮っていただいている松岡 満夫さんです。

10月14日(土)に開催された東京都北区の北区花火会オフィシャル・カメラマンとして選ばれるなど活躍されている松岡さんですが、株式会社パソナの自治体事業委託や若者の就労支援事業などをされています。私は毎回撮っていただいた写真を見るのがとても楽しみです。松岡さんの写真はとにかくカッコイイです!そしてこんな場面を撮っていたんだと感心しています。

フェイスブックにある夜景や花火の写真も素晴らしいですが、ちょっとした写真もとても素敵です。松岡さんとはチャントチャントプロジェクトで一緒にチャレンジしていきたいことがあるのでこれからもよろしくお願いします!

 

『元気なシニアの最前線』

そして授業の最後に、今回からスタートする『元気なシニアの方々の生の声を届けていく』というシリーズ企画を行いました。このシリーズ企画をすることになりご協力いただいたのは初回から参加いただいている株式会社シールズさんです。

シールズさんは吉祥寺に本社がある“身体に安心で安全な自然派食品やサプリメント”などを取り扱っている企業で、いわゆるアクティブシニアと言われる元気なシニア層のお客様から支持されて、関東地区と東海地区で1万2000名の会員様がいる、若い社員さん達からなる元気な会社、それがシールズさんです。

この企画を引き受けていただいたのが株式会社シールズ常務の松本正則さんです。シールズさんではただ商品を販売することより、まずはお客様にいかに喜んでもらえるか、どうしたら感動してもらえるかということに力を入れている会社さんで、シールズに来られるお客様とシールズの社員の方はまるで家族のような関係性だと思います。

松本さんはシールズさんの社員研修もされていて、シールズの最大の売りは社員ですと言われていました、社員さんが“よさこいソーラン”を披露し、それを見たシニアの方が感動してよりシールズが好きになる、そういうシールズさんだからこそ、シニアのダイレクトな声が聞けると思いましてこのシリーズ企画が始まることになりました。今回は初回ということでシールズさんの名前の由来を松本常務からお話がありました。参加者の方からも、シールズさんみたいな会社に入りたかったという声も出るような魅力的なお話をしていただきました。

 

シニアの方々と最前線で活躍されているシールズさんには、これから『元気なシニアの方々の生の声を届けていく』というシリーズ企画をお願いしています、是非これからも楽しみにして下さい。

 

最後の懇親会ではプロジェクト立ち上げメンバーのミタニホールディングスの三谷社長からサプリメントを食材に入れるシリーズの『サプリパン』(カルシウム・葉酸)を提供いただいたのと、実際にシニアの方々に自立につながるチャレンジをしようという企画から生まれた『ちゃんとちゃんとの教室』からマメパンを懇親会で食べていただきました。

懇親会では、いつも熱気でいっぱいです。

12月はパワーアップして、より学べる、より楽しめるものにしたいと思います。プロジェクトをいつもサポートしていただいている皆様、なにより参加いただいている皆様本当にありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『 ちゃんとちゃんとの学校vol.3 』

『 いつまでもチャント

                 歩けるためには・・・』

 

10月26日(木)19時より、シニアの自立支援を学ぶ“ちゃんとちゃんとの学校”の第3弾が「シニアの運動」をテーマに開催されます。

 

高齢になると普通に歩くことさえも困難になることがあります。歩くことや身体を動かすことは日常的な生活の一部ですが、それが出来なくなることは生活の質を著しく低下させてしまいます。厚生労働省の介護保険事業状況報告によると、2016年4月の要介護(要支援)認定者数が621万5406人にもなるようです。その原因のひとつは筋肉が脂肪に変わってしまうという状態サルコペニア(ギリシャ語でsarco:サルコ=筋肉、penia:ペニア=喪失)が年齢とともに増えるということや、また2014年に日本老年医学会が提唱したフレイル(高齢者の身体機能や認知機能が低下して虚弱になった状態)も関わっています。

(厚生労働省HPより)

 

超高齢社会のいま、いつまでも自分の脚で歩けることは非常に重要なテーマです。高齢の方だけではなく、より多くの方々が考えるべき問題かもしれません。

 

『 年齢に負けない身体を目指して 』

例えば50歳まで現役を目指しているメジャーリーグ、マイアミ・マーリンズのイチロー選手はただ筋肉だけを増やしていくような筋肉トレーニングを否定しています。”初動負荷トレーニング“というトレーニングを取り入れ、柔らかくしなやかな身体をキープしています。

イチロー選手のインタビューで年齢とともに身体機能が低下すると周りの人は言ってくるけど、「これから僕の絶頂期が来るってどうして考えられないんだろう?」と答えている場面はとても印象に残りました。身体もきちんとケアをしていけば、正しい使い方をすれば年齢を超えて活躍することも可能なんだと思います。

 

『アスリートのノウハウをシニアにも』

これからの時代は一部のアスリートだけではなくシニアの方々も健康寿命を延ばすという意味でも正しい身体の使い方やトレーニングの仕方を学ぶこと、またシニアに関わる人もそういう知識を持っているのといないのでは違ってくるはずです。

アスリートがより良いパフォーマンスを目指すように、シニアの方もまたより良い生活を送り、周りにも迷惑をかけない老後を暮らしていくためにも正しい運動は大切です。

 

『自分の骨格を知る大切さ』

そしてそのためには、まず”自分の身体を知ること”が大切になります。日頃私たちは無意識のうちに立ったり、座ったり、歩いたりしているわけですがこの当たり前のような行動にも密接に骨格のパターンが関わっていると言われています。

 

『人それぞれによって骨格パターンが違う』

そして今回ゲストでお呼びするスポーツサイエンティストの鈴木 学さんは162種類の骨格から最適な運動方法、最適なシューズのアドバイスが出来るというシステムフィットファクターの開発者であります。

 

この一人一人によって異なる骨格パターンはプロのスポーツ選手から、スポーツに励む小学生、高齢者の方が多くなっているフィットネスクラブやスポーツジム、脚や腰の痛みでお悩みの高齢者がよく通っている接骨院などの関係者の方、シニアの方と一緒にウォーキングイベントを企画されている方なども非常に興味を持っていただいている分野だと思います。

なかなか聞けない話が盛りだくさんですので是非ご参加お待ちしております。

 

▼▽▼参加受付中▼▽▼

ちゃんとちゃんとの学校 vol.3
~シニア支援パーソンが集う勉強会~
詳細・ご予約

http://chant1026.peatix.com/

日時 : 2017年10月26日(木)19:00~20:30
会場 :パークスターズ東京青山会議室(青山一丁目駅)
主催 :  chant-chant プロジェクト

 

 

『 ごはん派?パン派? 』

朝は食べない人もいるようですが、そうでない人は”ごはん派“と”パン派“にわかれます、皆さんはどちらでしょうか?

私は”パン派“で自宅にいる時はもっぱらパンを食べています。

それは奥さんがパンを毎日のように焼いているからです。パンの食べ歩きをし、パン教室に通い、友達を呼んでパン教室をしたり、パン屋にアルバイトに行ったりと、とにかくパンが大好きで、毎朝2人の子供とともにその恩恵を受けております。

炊きたてのごはんに熱い味噌汁、焼き魚と漬物も最高ですが、焼きたてのパンにスクランブルエッグにフルーツ、そして熱いコーヒーも捨てがたいですね。

若い方もパンが好きですが、手軽さもあってか高齢の方の方がよりパンを食べているようです。

 

 

ちなみに朝食を食べない人ですが、男性が15.4%、女性は10.7%に達していると「平成28年度国民健康・栄養調査結果の概要」として厚生労働省が発表しました。

朝食を食べないという健康法や、忙しくてとらないなど理由も様々だと思います、また年代によって大きく違いがあるのも特徴的です。ただ男女とも年齢と共に朝食を食べる割合が高くなるという共通点があります。

 

 

『高齢者の栄養失調』

厚生労働省の「国民健康・栄養調査報告」(平成28年度)によると65歳以上の高齢者の低栄養傾向(BMI≦20 kg/m2 )の割合が男性12.8%、女性22.0%になり、高齢者の低栄養の問題を指摘しています。朝食は食べているということだったはずですが、実は栄養が不足しているようです。食べているようで量が不足したりバランスが悪かったり、消化や吸収する力が衰えるのも関係しているという理由です。

栄養が足りていないと身体を支える筋肉が減少します、また骨も衰え、肌も老化します、そして認知症リスクも上がり、なにより長生きが難しくなると言われています。

血液検査の項目にある“アルブミン”という項目が注目されています、たんぱく質のアルブミンの値が高い方が長生きすることがわかっており、栄養失調の高齢者はアルブミンが低いようです。

そして2015年からたんぱく質の目標値が設定されるなど、高齢者の低栄養の問題も注目されはじめています。

 

例えば80歳の人が一生のうちに食べる食事の量は、約50トンと言われていてこれは象10頭分に相当するになります。

そう考えるとたくさん食べているわけですが、この食事が身体を作る材料になります、年代によって食事の目的も変わってきます。先程たんぱく質のアルブミンのことを書きましたが、勿論たんぱく質だけをとればいいわけではありません、食事の中でいかにバランス良くその年代に合わせた栄養をとるということが必要になります。

 

家のそばに慶應義塾大学があり、駅前にはいかにも学生が好きそうな大盛りの定食屋さんや、脂っこいラーメン屋さんが数多くあります。こういう食事は学生にはいいのかもしれませんが40を超えた私なんかが食べているとすぐに健康診断でひっかかります。40代を超えると食べ過ぎないほうがメタボの予防にはいいと言われます。

一方で70代を超えると逆にしっかりと食べた方がいい、というように年代に合わせた食事や栄養摂取のアドバイスが、超高齢社会のいま、ますます必要になってくると思います。

 

『高齢者が栄養失調になる原因』

・食欲が無くなる

・食事を作るのが面倒

・1人暮らしなので簡単に済ませる

 

シニア世代の方々からはよくこういう意見をお聞きします。自分の親も「今日のご飯は昨日の残り物」とよく言っていますから人ごとではありませんし、気持ちもわかります。

やっぱり食事は1人で食べるよりも誰かと食べた方が美味しいですね、また料理をするのもせっかく作った料理も食べてくれる人がいるといないとでは気持ちが違います、一言「美味しい」と言ってくれるだけでも作る甲斐がありますね。

 

 

今月からチャントチャントプロジェクトの事務所を使って、シニアの方々に実際にお集まりいただいて『ちゃんとちゃんとの教室』という企画を始めることになりました。

まだまだ試験的な企画ですが実際にシニアの方々と一緒にシニアの自立に関する何かを学んでいこうという企画で、まずはシニアの方でも簡単に参加出来るパン教室を始めてみることにしました。

パンが大好きなうちの奥さんが講師をさせていただきます。奥さんによるとシニアでパン作りを始める方の多くは自分が食べるだけではなく、パン作りを習って孫に作ってあげたり、友達に教えてあげたりとしているようで、パン作りを習うとそれがきっかけになって家族や友人とのコミュニケーションを増やすことにもつながるのではないかと思います。今後はパン教室だけではなく『ちゃんとちゃんとの学校』に参加いただいている方などにも、高齢者の方の自立につながるような教室を開いていただけたらなぁと考えております。またお知らせします。

 

そして季節は食欲の秋でもありスポーツの秋でもあります。

体育の日の前日にスポーツ庁が「体力・運動能力調査」の結果を公表しました。
調査は東京五輪が開かれた1964年から毎年実施されていて、今回は計7万4千人が調査対象となりました。35~39歳女性は過去最低、だったのに対して65歳以上では、75~79歳女性が3年連続で過去最高だったようで、高齢者はいずれの世代・性別でも、この20年で体力・運動能力が大幅に向上しているようです。

調査に関わった順天堂大の内藤久士教授(運動生理学)は「元気に過ごせる健康寿命が伸びていることに加え、特に60代以上の世代は東京五輪後に運動する機会が増えた世代で、高齢になっても運動に前向きな傾向が強い」と指摘されていてオリンピックの影響力は凄いと改めて感じました。

2020年の東京オリンピックに向けて、若い人以上に期待をしているのはシニアの方々かもしれません。

スポーツを楽しみながら、またいつまでも自分の脚で歩けるようになるようなテーマで10/26(木)に『ちゃんとちゃんとの学校vol.3』を開催します。是非皆様のご参加をお待ちしております。

 

 

▼▽▼参加受付中▼▽▼

ちゃんとちゃんとの学校 vol.3
~シニア支援パーソンが集う勉強会~
詳細・ご予約

http://chant1026.peatix.com/

日時 : 2017年10月26日(木)19:00~20:30
会場 :パークスターズ東京青山会議室(青山一丁目駅)
主催 :  chant-chant プロジェクト